2011年11月24日木曜日

HL Compact 続き

いろいろ聴いてみたが一長一短あっても良いSPには間違いない。竹内まりあや松任谷由美を聴くためだけに用意してもいいくらいその手の音楽とは相性がバッチりだが、ボーカルの無いJazz等ではあらゆるアタックが緩めに表現されてしまうので、もの足らない時もある。

そういえばカーペンターズもいいのだがビートルズが良いのには驚いた。 他にもシルビィ・バルタンもフランソワーズ・アルディも素晴らしいので、一様に旧音源方面を得意とするのが判った。

わが家のリファレンスであるGalloのRefernce IIIとの対比では、周波数特性的にはGalloの圧勝で、超高音から重低音まで再現するGalloと、中音中心で高域をややもたげてその先はまるくなるHL Compactでは比べようもない。 その代わり音のかっ詰まり具合はHL Compactの方に分がある。しかしLS3/5aの様な声だけは負けない系のSPと比べると音の張り出しで負けてしまう。



いまのところHL Compact 7ES-3にはそんな感じの感想である。アンプはV40SEではなく、ややもすると凶暴なMACTONEの方が相性が良い。 MACTONEで鳴らすHL Compactは元気三倍になってJBL化するのだ。 

音の張り出しと甘めの低音を解消するとかなり理想的なのだが、MACTONEの球はEHのEL34なので元気度では負けないはず、SPケーブルはカナレの8GSなのだが、このケーブルは低音も高音も出るのでベルデンの高音強調型ケーブル8470に交換してみると良いかもしれない。こっちの方が低音が軽めなのが良いのだが解像度が後退する傾向があるのでやってみないと分からない。他にはゴッサムのSPケーブルがあるのだが、こいつはフラット志向なのでチューニングには使えない。 

ところで音の方向が判らなくなってHL Compactを買ってみたのだが、結果的には良かったと思う。 このSPが教えてくれたことは、僕の様な雑食系のユーザーには異なる傾向のSPが最低2セットは要るということで、その2つが相反していればかなり良いのだろう。

前から欲しかったのはAltecの612箱入りの604Eなのだが、そろそろ購入を検討しないといけないのだろうか。 今持ってる音のエジソン409じゃだめかな・・・

2011年11月17日木曜日

Harbeth Compact 7ES-3買った

月並みだがHarbethのCompact 7ES-3を買った。 本当に月並みだと思っていたので出てからずっと買わないでいたのだが、最近になって目指す音に迷いがあったので、この評価の高いSPをとりあえず買ってみた。

出てきた音は・・・素晴らしく良かった、びっくりした。女性ボーカルは噂どおりの艶やかで伸びやかな音、Jazzも聴ける。 低音が出すぎるがこれはスタンドで解決できる。 全体に音のヌケが素晴らしい。

2011年11月6日日曜日

オーディオ機器について

僕の管球アンプ歴はまだ2年くらいだ。 それまではずっとトランジスタアンプにこだわっていた。 最初に買ったのはTRIO KA-9300という左右トロイダルトランスのプリメインでその後SUNSUIのα907MOS Limitedというのを使っていた。 SPはYAMAHA NS-1000Mで、今思えばまったく装置が生かされていなかったな。 オーディオ雑誌に翻弄され続けてたことから逃れる事ができたのは最近のことだ。

最近は球アンプしか興味がなくなった。 それにオーディオケーブルもカナレ、ベルデン、モガミとゴッサムのものを適当な数だけ持っていて、取っ替え引っ替えして音を合わせていくのだ。 雑誌にはケーブル単体でいいの悪いの評価があるが、あれは信用しない方がいい。 組み合わせる環境で全然違うから、複数種持ってて組み合わせてみるしかなかろう。 それであまり高額なケーブルは買わない。

最近OCTAVEのV40SEのドライバ球をEL34からKT-88に変えた。 今までEL34の高音の透明感が気に入っていたのだが、V40の低音が緩い感じがしていた。 KT-88にすると音に馬力が出て低音の量感が増すが緩くはならない。 特に硬めの音がする球~SEC、 エレハモなどがいい感じだ
。 それでV40SEは完全復活、SEDのKT-88が素晴らしい音に蘇らせた。 EHのKT-88も手配してあるので試してみたいが、本当にV40SEはいいアンプだ。





そういえばエレハモの評価が変わった。パワー管についてはすこぶるいい感じがしている。 先日の300Bといい、最近買ったEL34といい音に張りがあって伸びやかだ。 プリ球に感じる甘味さがないのだ。 EHのEL34を買ったときについでにTUNG-SOLと復刻青箱MullardのEL34も買った。 どれもMatched Quadで$100-$150くらいで安価だった。 

届いてみてしげしげと眺めて見たがどれも同じものに見える。 構造が一緒だからだ。 しかし不思議な事に出てくる音が違って、EHのが一番いい。 TUNG-SOLはおとなしめ、Mullardは艶っぽいのだ。