2014年5月12日月曜日

KEF 104 について

僕がオーディオに興味を持ったころ、もっとも話題になったスピーカーにKEF 104というものがあった。 当時の小遣いではとても買えないほど高かったので毎度カタログ見て「いいな~」と思っていた。

最近はAltec系の音ばかり追っていたので改めて確認のためにオークションで104を落としてみた。

届いた104は確かに104で、104ABではなく、ウーファーのエッジ形状からして比較的初期のものだった。 ネットワークのガリは無く、コンディションはかなり良い。ワンオーナーで大切に扱っていてくれた出品者に感謝。

音出ししてすぐにこのスピーカーがただ物でないことに気付いた。 伸びやかな高音に量感の多めだが遅くない低音。これが発売して40年近く経ったスピーカーだなんて、誰かが書いていたのだがこの40年間のスピーカーの進化は実は少ないのではないかと思わされた。



 Lancer 99のそれとも違い、一言で「美音」というしかない音。Altec系のスピーカーはある意味で紙くささが良い音を奏でるのだが、実のところコーンの分割振動に他ならず、素材の音がでてしまう。

樹脂のポリプロピレン系のコーンはその点では静かなのだが、以前持っていたハーベスのような粘着性のある音でもなく実にかなり素直に鳴るし音がそれよりも軽いのだ。 ウーファーで稼げない低音を補うためにパッシブラジエータにしたのはウーファーのコーン質量をおとすためだったのだろう。 


余りの美音で思わずシングルアンプで聴きたくなってアンプを交換してみた。やっぱりPPよりシングルの方が合うようだ。 久しぶりの美音に浸れて幸せな気分だ。 

どうしても104ABになった時の音も聞きたくなってしまったので、104と104ABの違いはネットワークであると聞いたので交換用の104ABのネットワークを探してみたい。

それと高音がきつくなって・・という書き込みを見たのだが確かに強めだ。これはコンデンサ容量が抜けてきているためかもしれないので後日確かめてみたい。

ほんとうにこのころのオーディオは本当に凄かったのだ・・・