2015年4月29日水曜日

TU-8300とJB-320LMで比較試聴

全然違うのは承知で聴き比べているが、カップリングコンデンサの音の傾向を確かめるためだ。

TUにはASCが、JBにはAudioCapが付いていて、プリはAGI 511トランジスタ式にしてある。

ASCのついているTU-8300は安心感のある音で、ASCについては高音に癖があると書かれているのも見たが、癖が無ければ本当に汎用な音になってしまいそうなところを癖がパリッとした色を出しているとも思える。この部分が軽快感を出すのに一役買っていると思う。

AudioCapのJBの方は音が柔らかくなってきた。周波数特性的には一聴して広く、ドンシャリ傾向があるので中音が出てくるようなことがなく、フラットな感じだ。 Sonny Rollinsがいつもよりだいぶやさしくラッパを吹く。 音そのものは決して悪くないがたぶんこのコンデンサはJazz向きではないのではなかろうか。

JB-320LMについては悔しいのだが今のところは怪しげなオリジナルコンデンサが一番音が良い。

ここまで来たらEROとかCORNELL DUBILIERとかも手に入れてもっと突き詰めてみたい。

2015年4月28日火曜日

キット屋 JB-320LM カップリングコンデンサ交換再挑戦

オリジナルのカップリグコンデンサでのJB-320LMの音は大変良い。 最初にDEL RITMOという最悪の組み合わせで始めてしまったためアンプそのものの音に疑問だったが、今は完全に払しょくされていて、コストパフォーマンス抜群のアンプだと思えるようになった。



注文してあったJanzenのコンデンサが届いてしまったので換えようか換えまいか迷ったのだが、そこは換えないと済まない性分、コンデンサ交換に臨むべき、再度アンプの裏蓋を開けて基板を外してから気が付いた。

     Jantzenは大きすぎだ。

取り付けられないことは無いが、不細工になるだろう。迷った挙句、せっかく買ったJantzenはあきらめて、何かビンテージ品でもと思ったのだが、手元に0.2μが無い。仕方ないのビンテージでないが手持ちのAudio Capを付けてみた。


好みの音としてはオリジナルコンデンサの方だ。 オリジナルのもの音が野太く、豪快感があってJazz向き、少しざらつくのは好みの音なので良い方向に評価される要素だ。

AudioCapは以前のテストで好評価ではあるのだが、やや高音が出すぎる。豪快感は後退、ひずみ感は激減したため上品になったが、これは好みの方向ではない。 粗野で豪快な方が好きだ。

TU-8200にAudioCapを載せていて、先日ASCに交換して思ったのだが、ASC比でだいぶ高音が出ることはわかっていた。 面白いことにJB-320LMにAudioCapを載せるとTU-8200に音に似てきたような気がする。

ただAudioCapも難なところがあって、やや作られた音がすること、高音が刺さりはしないが旧いJazzを聴くには出すぎ感があること、音色的に豪快さはあるがドンシャリ的な部分から来ている感があること、などがある。 解像感は結構高いが、旧いJazzでは裏目になることがある。

今のところオリジナルのコンデンサの音色のほうが合ってるいるかな、せっかく再度交換したにも関わらず、また交換の余地が残ってしまったようだ。


Janzenならどうだっただろうという思いはよぎったが、このように大きすぎたのでやはり取り付けなくて正解だったと思う。

やっぱり僕にはASCしかないのだろうか? ASCの音は中音最重視、音色は好み、高音は自然で誇張したところがないのだが、ラッパはちゃんと泣いてくれる。 アンプによっては高音が足らないのだがまとまりが良く、軽快な音がする。 JBのオリジナルコンデンサの持つ豪快感が戻り、ザラザラ感が戻り、軽快感が高まる、交換した場合そんな予感がするが、もう少し慣らしてみてから考えたい。


2015年4月26日日曜日

TU-8200とTU-8300にASC X363を載せた件

「誰もがいい音だねと思う」と言われているASC(米国SHIZUKI)のX363コンデンサをTU-8200とTU-8300に載せてみた。

日本のSHIZUKIのコンデンサは大したことないが、米国ASCのは大変いいんだという記事を見ることがあって、実は以前から知っていたのだが単価も安いし、ビンテージコンの方がいいという思い込みがあって使わなかったのだが違っていた。 思えばずいぶん遠回りをしたものだ。

結果としてはASCのX363は相当よかった。 キット屋の大橋さんにDEL RITMOを薦められたが散々だった話をしたら、ASCもいいですよとのご意見、おまけに海神無線さんで売ってますと言われた。 


海神無線さんはGaletto Audioさん同様、以前からたまに利用させていただいているお店だったので、さっそくASCのX363を注文、昨晩取り付けをしてみた。

TU-8300にはDEL RITMOがついていて、数量を間違えて4個しか買っていなかったんで、300Bへのカップリングはそのままで、初段とEL34/KT88へのカップリングコンデンサを交換した。

ASCの音はたいへん素直、音は太め、最初はザラザラ感あるが嫌ではない。音が前に出てくる。どちらかといえばJazz向きだと思った。総じて大変好みな音だった。

高音の伸びでDEL RITMOに負けるが、実はDEL RITMOが変だったことがわかる。くせもある高音だったのを伸びがあるとだけ解釈していたのだ。 ASCの高音は自然に伸び、そして自然に減衰する感じだ。

「声」が大変よくなった。これは大変重要なことで、声はすべての基本だと思っているので、声がいいことは全部がいいことにつながると思う。

TU-8200への換装の方がもっと効果が顕著だった。ASC X363はコストパフォーマンスが高く、安価に音質改善ができるので誰にも薦められると思う。

今日は「たいへんよくできました」の日で満足感が高かった。


2015年4月20日月曜日

キット屋 JB-320LM ドライバを6V6に交換してみた

オリジナルのカップリングコンデンサに変えたJB-320LMはエージングも進んでかなりいい調子で鳴っている。 

しいて言えばあの桂光300Bを付けていても高音がそれなりに出ているのはやはり高音は強い傾向がある。オリジナルのコンデンサは高音がやや丸いのでそのあたりを上手に処理していて、DEL RITMOは逆にそこを受けて金属音にしてしまって不快な音を出していたのではないかと、今は想像している。

ならば最初からBLACK BEAUTYなどのビンテージコンデンサのほうが合っていたのかもしれないが、今ははんだを外して何度もコンデンサを交換する気が無い。

キット屋さんのHPではドライバ管は6V6なのでそちらで試してみようと考えた。高音がキンキンしがちな6V6(VT-25もそうだが)をこのアンプに取り付けるともとに戻ってしまうのではないかと危惧していたが、つけてみるとそんなでもなかった。スケール感はEL34比で落ちるが、細かな描写はよくなった気がする。

東芝の6V6を付けたらちゃんと東芝の音がした。東芝の球は周波数帯域が狭く、高音域は伸びてはいないがメリハリがあり、低音は太い、剛の音である。 高音域のメリハリがアンプの高音と重なってややもすると嫌な音になりそうな境界線であったので、VISSEAUXの6V6に変えてみた、

VISSEAUXの6V6はネットで音が良いと書かれていたビンテージ球だ。ロシア製の球をイギリスの商社が選別して売っていたものらしいが、それならGolden Dragonと同じ商方である。

VISSEAUXの6V6もよく唄う音だが高音がやはり強めなので、ここは個人的大好き管KEN RADに登場を願った。

KEN-RADの6V6は意外に元気が良かったがじきに音がお落ち着いてきた。KEN RADは大変穏やかで独自の雰囲気がある管で、いろいろ音がとんがった時に登場させてまとめ役になってもらっているが、今回もその役割を果たしてくれたようだ。

この段階で課題がなくなったわけではなく、高音の出ない桂光300Bを無理やり高音を出させている感じが否めなく、トーンコントロールでトレブルを上げてる感じが嫌なので、300Bを標準Golden Dragonに換えて再度調整をしてみたい。

ただいまの評価ではSV-501SE比で、音のニュアンスで△、帯域の広さで○、明瞭感で○、高音域の質で△、高音の伸びで○、低音は○である。 総合点ではSV-501SEを超えているが、SV-501SEのノスタルジックな音と、JB-320LMの現代的アンプの音ではどちらも趣があって面白い。

たとえばビックバンドはJB-320LMのほうが合っていて、トライオードのアンプの音に近いのではないだろうか。 

SV-501SEについてはしなやかでやさしい反面、聴かせるところは聴かせますという音で、もともとはアドバンスの故米田社長の設計ときいているのだが、その人となりを伺わせる技ありな音である。 

僕はJBに技ありの部分を持たせられるように改造していきたいと考えている。もしかするとルール違反の高いコンデンサが解決してくれる問題なのかもしれないが、もしそうだったらちょっと気持ちが困るかもしれない。


2015年4月18日土曜日

キット屋 JB-320LM 大改善しました!

さんざいろいろやってカップリングコンデンサをいまついていているDEL RITMOからJatzenに変えるべき発注中なのだがノルウェーから送ってくるようでいまだ手に入っていない。 せっかちな性分なので何かやってないと落ち着かず、昨晩からプリンアンプを交換、今は彼の長谷川工房のVT-85になっている。

このVT-85だが音場が広く音が美しい。迫力があるかというとそうでもない、中庸な表現だ。低音は若干軽いが球次第ということで、先日買ったBeagle Boy 6CG7の搭載をしたいところだが、今はシルバニアなので中央重視の状態になっている。

プリの交換ではJBから出てくる音に改善は少なく、結果アンプそのものの問題だと帰結した。さあどうするかを思案したのだが、オリジナルの音を聴いていないことが気になっていたので、最初からついてきた怪しげなフィルムコンデンサを取り付けて、あくまでも念のための確認をしようと考えた。




音を出した瞬間、今までのことが全部徒労だったことを確信させられた。いへん立派な音であった。実は6C6に戻しての試聴だったのだが高音域の癖もなく他の問題もなくなった。

原因はDEL RITMO、これがダメダメの原因だったわけだ。少なくともJB-320LMとは死んでも組み合わせてはいけないコンデンサである。 高音がしゃくれ上がり金属的になり、低音も強調されてだぶつく、まったくいいところがない。声の表情が変わり何を聴いてもロボットが唄っていた。

オリジナルのコンデンサに変えたJB-320LMは大変な素直な音で、音楽的であった。今は曙光の300Bなので高域が丸いのだが、他の球に換えればもっと高音は伸びるだろう。

さっきからラッパが唄い、鳴っている。やっと平和と幸せが戻ったような気がする。Jantzenに交換することはやめておこうと思う。

ここでTU-8300のほうはどうするかと思った。少なくとも大罪人DEL RITMOが付いたままを許せるほど心が広くないのだ。 JBのオリジナルコンデンサは見た目はASCに似ているのだがさあ何に変えるか。 TUの場合高音域の伸びがほしいのと低音の量感がほしいのでその点ではDEL RITMOなのだが音の表情が変わってしまったのを見てしまったので、やっぱり別なのに交換したい。

付属コンデンサの見た目がASC似ということで、ASCのX363というコンデンサの0.1μと0.047μを各4個ずつ手配することにした。以前どこかでASCに交換すると「誰が聴いてもいい音」に変化するとあった。 一連のコンデンサ交換の件でいろんな高級コンデンサを羽陽曲折して最適解を探すのに疲れたので、その「誰が聴いてもいい音」的なところで手を打ちたいと思った。

だいぶ疲れました。

2015年4月16日木曜日

キット屋 JB-320LM 310A一夜明けて

初段をロシアの310Aにしてから一夜明けたのでボリュームを上げて音を確認してみた。

JBは高音域に付帯していた気になる金属音は影をひそめ、全体に穏やかな音調に変化していた。穏やかな音調は桂光の300Bそのままの音なのでこれでやっと正解を得たような気がした。

つまりJBでは6C6初段に置いている以上、高音域の気になる金属音はついて回るのだろうか。 6C6は3種しか試していないので断定は出来ないと言われるかもしれないがマルコーニのような変則球以外のどの6C6がこの予測に反してくれるのだろうか?

それだけロシア310Aを載せたJB-310LMがまともな音に変化していたということで、フラットで嫌な音域が無く、ある意味先日買ったJanzenコンデンサが無駄になりそうな気配がしている。

この状態なら300Bの交換は各々が予想通りの音がしそうな気がしてきが、6C6の謎についてはプリアンプを交換してさらに調べてみることにする。

キット屋 JB-320LM 初段を310Aに変えてみた

先日発注したJanzenのコンデンサが到着するまでの間、いろいろ音の調整をしている。

初段の6C6はマツダの音が硬くてニュアンスが不足しがちだったのでもともと付いていたRCAに戻した。低音の量感が減ってすっきり感がでたのでこちらの方がいい感じだ。

次段はEL34にしているのだが全体のリッチ感を増させるために旧TESLAのEL34に変えてみた。TESLAのは単品で使った感想では音が濃くて響きが良い、大変リッチな音だ。松下の清楚感、エレハモの元気感、Svetrana Winged-Cの誠実感、それぞれいろんな音の特徴を持つのだが、単体ではTESLAが一番良い。

JB-320LMにTESLAを載せた感じは予想通りのリッチ感倍増だったが低音がだいぶ重くなってつらい。300Bの組み合わせで逃げられるかやってみたが、エレハモは黒金ともに音が中抜けでかつ高音に金属音が付いてしまいかなり悪い。特に金のものは低音がかぶってきて最悪だった。

Golden Dragonはなかなかだったが高音の金属音はかなり残るので、桂光の300Bにして高音を下げ気味にしてみたらだいぶ改善したが音が団子になった。

仕方ないので300B桂光のままEL34を松下にしてすっきり系に振ることでバランスを取ったのだが、高音の金属音だけは解消しない。

手持ちの球が尽きてきてここでJJのEL34あたりを試したいところだが持っていないため、この線をあきらめて初段を310Aに変えることで変化を試してみることにした。

実はWE310Aを持っていないため、ロシア製の互換球で試すことにした。この球は310Aの中でも元気が良い傾向があって、これがどう出るかがわからななかったのだが、つけてみたら案外まとまりが良くて、今のところRCAの6C6よりも音がフラットになって全体に悪いところが減り改善が見られた。 高音の金属音は6C6が原因だったようだ。あとはコンデンサに期待したいところだ。

JB-310LMは元々初段310Aで音を決めていて、6C6も使えるようにしたのかと思うに至った。

2015年4月12日日曜日

キット屋 JB-320LM のカップリングコンデンサ考

キット屋さんのJB-320LMを組み立ててから1週間ほど経ったので音が落ち着いてきて、いったいこのアンプの音はどんなものなのかが分かってきた。

球は交換してあって、6C6(RCA -> マツダ)、 El34(松下)、300B(曙光300B-98)の状態での評価であるので、球交換で印象に変化はあるとは思う。 マツダの6C6については低音の増強のためにRCAより泥臭いマツダ(東芝)系に変えてある。

とりあえず不満を中心に書いているのだが、僕が使い続けるには以下の問題をクリアにしたいと思うという意味で、決してひどいアンプという訳ではない。

一番の特徴は高音域にあると思われる。気を許すと音が刺さるくらい周波数的な伸びはあると思うが、ニュアンスが足らない。要は色気不足ということで、この点では銘記SV-501SEの足元に全然及ばない。

スケール感はSV-501のそれより大きいのはトランス寸法と重量の関係から当然か。

低音はSVがやや意図的に量感を伴うのに対し、JB-320LMの場合はトランスの余裕で量感をだすためより自然ではあるのだが、音色がいまいちよくない。 低音域の切れも今一歩で団子になる。

音のイメージに閉塞感があり、広がりが乏しく根暗だ。個々に音を鳴らすのは得意だが雰囲気が出ない。 

今のところ改善出来そうな部分はコンデンサと球くらいなので、再度コンデンサ交換を考えている。

DEL RITMOのオイルコンは音がおとなしいとかかれているサイトもあるのだが、僕の経験ではそうでもない。 どちらかというと高音も低音も出て元気になるが一本調子な音だ。 SV-501SEに載せてあるJantzenオイルのような色気は出ないが、Jansenのようにどこにも特徴がない音とも違っていて、やや高音域にくせがあって元気になる方向にあると思う。 それで音が丸めのTUシリーズにはDEL RITMOが正解だと思うし、逆にJB-320のように最初から音がきつめのアンプには合わないのだと思えてならない。 

JB-320LMに今求めたい音は、もっとしなやかで、もっと色気があって、高音域に硬さを伴わないようにして、出来たら音が左右いっぱいに広がってもらいたい。

左右に広がってほしいという点ではSV-501SEも及第点でなく、今まで所有していたアンプで唯一ダック電子堂の6V6シングルアンプが最も優秀であったので、ここは設計上で決まってしまっている要素かもしれない。

JBの場合、アンプの価格が10万円~20万円のレンジにあるために1個5,000円もするコンデンサはルール違反のような気がするので、いろいろ調べた結果でJantzen Z-Capを選んだ。 彼の有名なマロニエオーディオさんのHPではこれよりもムンドルフのSilver Goldをお勧めするとかかれていたが、ムンドルフのは1組5,000円オーバーで、JBには使えない。 m-cap Supremeあたりがライバルになるのだが、今回は高音域の抑制という意味でJantzenにした。

手に入ったらこの続きを載せたいのだが、前述の理由からTU-8300についてはDEL RITMOのままでいいと思う。 TU-8200についても今はAudioCapなのだが、後日DEL RITMOに交換したい。

2015年4月9日木曜日

キット屋 JB-320LM 球の選定

まだエージング不足ではあるものの、傾向というものはこの段階でもわかるもので、適合する球の選別をしている。 持ち球の種類に限りがあるため、ベストの組み合わせになるかどうかはわからないが、とりあえずは手持ちの球でのベストを探してみた。

JB-320LMのいいところはドライバ管が300Bを鳴らすというところで(2A3の場合もあるが)、実験の結果では音質的にはドライバ管と300Bは絵具を溶かすような音の合わさり方をすることが分かった。 

つまりは単一の300Bの改善したい傾向を、補う傾向をもつドライバ管を合わせることで解消ができるということで、これは12AU7や6SN7のような前段球では成し得なかった効果であって、より自分の好みの音に近づけることが可能である。

いろいろやってみた結果、初段6C6(RCA)、ドライバは松下6CA7、300Bは曙300B-98というのがいまのところ一番よかった。

これまでに試した経過は以下の通り。

まずGolden Dragon EL34+300B Superでの組み合わせでは全体にまとめりは良いものの音が硬いこと、低音の量感がいま一歩なことが気になった。

それで低音の量感があるエレハモ300B(黒)にしてみたらなかなか良いのだが高音が刺さる。低音の量感は欲しいのでそれならと思いエレハモ300B(金)に換えてみたら、低音も出るが高音ももっと刺さってしまった。まだ黒のほうが良いかな。 それにおとが甘くなってしまったのも気になった。

EL34を松下の6CA7に変えてみたのは、この球が中音重視な球だからだ。エレハモは高音も低音も出るがそのため中音が出ない。それを補うには松下のこのたまが適任と思った。

松下の6CA7のおかげでだいぶ穏やかにはなった。中音も充実している多どうしてもエレハモの甘さが気になって、最終的に素朴な音、300B-98と組み合わせてみた。

この2種類の球はお互いの悪いところを補うようで、最終的には低音も出るしだぶつかず、高音も出るが刺さらず、中音も美しくなった。

しいて言えばもう少し低音が速いと良いのだが、それは次回に何とかしてみよう。JJとかが要るかもしれない。

2015年4月8日水曜日

キット屋 JB-320LM 1日目経過

JB-320LMは聴きはじめてから1日経ったけど、いまだ試聴中。

最初載せてた桂光の300Bをやめて、我が家の標準器Golden Dragon 300B Superへ載せ替えた。


しばらくドライバ管を元気印のEH EL34にしていたが高音の輝きと中音の薄さが気になって、Mullardの6V6に変えて聴いていた。

6V6はMullardとロシア製のと聴いてみたがEL34に比べて音のスケールが小さくなる。 6V6自身はその輝ける高音に特徴があるのだが球の寸法が小さいことがスケールダウンに影響してる?

それでこれまた標準器Golden Dragon EL34 Premiumに変えた。





Golden Dragonの2段構成はいまのところうまくいっていて一番まとまりのいい音になっているが、これも時間とともに気になる点が出るであろうから、しばらくは球遊びをするつもりだ。

JB-320LMそのものの音について、1日経過しただけでまだエージング不足ではあるが、大変素直な音で、濃いめザラザラ目粘り目が好きな僕にとっては物足らない点もある。ただし球とケーブルの調整である程度近づけることはできそうだ。

課題は中域の音。張り出してこないし唄わない。上から下まである程度フラットな感じが現代の真空管アンプだなぁと思わせる点で、この部分ではSV-501SEの方が優っている。

この印象はSV-722マッキンの時に近くて、いい音なんだけど特徴がないのである。そういえば今使ってるプリはAGI 511なのだが、これを濃いめのCounter Pointとかに交換すると全体に改善する可能性があるかと思った。



2015年4月7日火曜日

キット屋 JB-320LM がやってきた(その2)

出来上がった基板を本体に組む。ねじ止めしてあらかじめ用意されている線を10本くらい半田付けするだけで出来上がる。





この状態になったらマニュアルにある通り、球を載せて各所の電圧を測定する。今回は組み付ける箇所が少ないのでおおよそ問題のある人は少なかろう。

電圧OKだったらこれにて完成。さっそく試聴してみる。


このアンプは重量が20kgもあるヘビーアンプだが置き場の専有面積が狭いのでありがたい。それでもとなりのSV-501SEと比べるとだいぶ大きい。

プリアンプとの接続はPRE IN端子でつなげる。これによってマスターボリュームをバイパスするのだが6C6は飛ばさなくて、PRE INからでもAUXからでもボリューム以外は同じ信号経路をたどって音が出てくる。

さて、肝心の音だが・・・エージング始まったばかりで高音が強めに出るが嫌味は無い。抜けが良く透明感が高い。低音はそれなりに出るのだがしまりがあってよろし。 もうすこし時間とともに量感が増すことを期待。

今のところは反応が速く周波数的に高音が伸びている、いかにも現代のアンプでTU-8300がやや旧い音の作り方をしてあるのに比べ(旧いソースをゆったり聞くには良い)、音の濃さ、粘っこさが少ない。その分正確であるともいえるのだが50年代のJazzにはもう少し濃いめの音を欲する。

初段RCA 6C6(付属球)、次段ロシア6V6互換、曙光300B、ロシア5U4Gとなっていて、濃さが少ない球の組み合わせになっているので、しばらく鳴らした後で中国球も交えて音濃いめに調整してみたい。



キット屋 JB-320LM がやってきた(その1)

かねてから欲しいと言っていたキット屋さんのJB-320LMがとうとうやってくる日を迎えることができた。このところずっとTU-8300の改良に終始していて、実はそれなりに満足だったが、やはり買ってしいましたね。

買ったのはJB-320LMキットという商品で6C6のみ付属、6V6/EL34と300B/2A3は自前で用意しないといけないのだが、手元に球がたくさんある我が身には返ってありがたい。

キットといってもハガキ大の基板に部品をつけるだけ、あとは配線を数本半田でつけると出来上がってしまうイージーキットになっている。 聞けばうまく組み立てられずにトラブルが多いそうで、半田付けが得意でない年齢層向けにキットアンプを用意した格好なんだろう。


まずはここから始まる。抵抗器とコンデンサを半田付けする。今回は最初からカップリングコンデンサを付属の得体のしれないフィルムコンデンサからDEL LITMOのオイルコンに変えることにした。後から交換もできるが、配線の半田を外さないとできそうもないのが分かったので最初から変えておいた。DEL LITMOはTU-8300の時に実験して、いろんなコンデンサを試して最後に選んだコンデンサで音色もある程度分かっている。高音が伸びて泥臭いとことが無いコストパフォーマンスが高いコンデンサだ。


組みあがったのがこの写真だ。DEL LITMOは縦に置いてみたがこのほうが格好がいい。