SilverNightとSV-501SEを比較してみることにした。
公平を期すために出力球はどちらもGDの300B Superで揃えた。
Silvernightは初段CCa, 次段HALTRON 5687で、SV-501SEは初段TELEFUNKEN 6MB8にしてある。
結果は各々に良いところがあって甲乙つけがたく、どちらかを手放せといわれたほんとに迷う。
比較して改めて分かったSV-501SEがスーパーハイCPであるという事実、このアンプはこの価格でよくもここまでという名機だと思った。
音の素直さではSV-501SE、巧みさでSilvernight、レンジはSVの方に分があるが少し高音域に癖というか強調された部分があって、これが華やかさに通じている。
同じ演奏を聴いてみると、SVは主役を浮かび上がらせて脇役を抑える傾向があって、ボーカルならボーカルの音が大きくなってピアノが引っ込む、みたいな感じ。浮かび上がったボーカルは適度に強調されて艶やかで伸びが良い。
SilverNightは何を強調することなくまんべんなく鳴らしてくるので派手さはないのだが、音の数が多い。鳴り方が丁寧で抑揚を上手に表現できる。比べるとSVは元気はよいが一本調子に聞こえる。
SVがフレッシュでJazz向き、SilverNightは巧みなオールラウンダー、しかし両方とも音は豊かで低音も出る。
SPをAltec 755aとLowther PM6Aで比べてみると、SVは755aと相性が良く、SilverNightはPM6Aのほうが良い。同じイギリス製だから当たり前かもしれない。
SilverNightはイギリス特有のちょっと根暗な所や理屈っぽい感じがする時があって、素直な日本製のSVとは違うのだが、出てくる音にも国民性が反映されてるようで面白い。
2015年10月24日土曜日
2015年5月7日木曜日
カップリングコンデンサ雑感
AudioCapが載ったJB-320LMは好みの音になっていないことは前回書いた。ちなみにAudioCapを由としているメーカーとしてSunAudioさんがあって、製品のLIMITED版にはAudioCapが載っているようだ。
SV-2A3という超ロングセラーの製品を持ち、以前に僕も所有していてその素直で実直な製品を作り続けているこの会社が間違うはずもないので、気になって300Bから2A3に交換してみた。
AudioCapと2A3の相性はなかなか良かった。AudioCapの嫌な部分が減って、解像度が高いことが相まって高い透明感となった音が出てきた。 しばらく聞いているとやはり僕のきらいな刺激的な部分も出てきたが、これは600Bとの関係もあると思う。 しかし他のSPで聴いても仕方ないのでここは変えて再評価はしない。 AudioCapは300Bよりも2A3に合う。
ASCコンデンサを載せたTU-8200とTU-8300は調子が良い。特にハモンドトランスに換装したTU-8300についてはもっとよくなった。 ASCコンデンサの音は「なりっぷりが良い」「音が太い」「ややザラザラ感があってJazzに向く」といったものだ。 高音にやや癖があるが音が細くならないのでAudioCapのような鋭さが無く聴きやすいが、解像感はAudioCapに劣る。
明らかにaudioCapのほうが音数が多い、というか気にしてなかった楽器が聞こえるようになる感じがあって、悪くはないがやや神経質でもあって、僕はおおらかな音のほうが好みだ。
TU-8200もTU-8300もフルレンジSP向きのアンプだと感じている。 友人宅のJBL 3Wayで鳴らしてみたときはまあまあのレベルであったが、友人のSV-2300SEに完全にノックアウトされたことがあった。
そうだ、フルレンジ向きのアンプと2Way/3Way向きのアンプは確かにあって、前者はシングルアンプで、後者はプッシュプルだと最近は思うようになった。
ではSV-320LMはどうなのか? 今のところはシングルアンプなのにフルレンジ向きとも言えない折衷な感想を持っているが、PPのMACTONEよりは間違いなくフルレンジ向きだ。ではSV-510SEと比べるとどうか? 高音の伸びや全体の音の押し出しでJBがSV-510に優るのだが、SPのコーンをなぞるようなあの音は出てこないので、SVに軍配が上がる。
JB-320LMは良くも悪くも現代アンプの音なので、ビンテージの600Bを鳴らしてSV-510に勝てないのは仕方のないことでもあろうが、現代スピーカーを持っていないのでカップリングコンデンサの到着を待っている次第だ、 ebayで注文したEROもTRWもNOS品で、これからJB-320LMの音を600Bに合うように仕向けていくつもりだ。
実はSPRAGUEやWEST-CAPのNOSコンデンサをストックしてはいるのだが、以前のテストで相当高音域が落ち込んだ経験があって、今回は使わないでいる。もしかするとJBには合うのかもしれないが、JB自体何度もコンデンサを交換できるような構造になっておらず、はんだづけを付けたりとったりしているため、ケーブルの先端の被膜は溶けてしまって、これ以上は一旦先端部を切って被膜を剥いて再度はんだ付けする必要が出てくる。 しかし線長に余裕がなく、もしかすると配線をし直さないといけなくなるのが嫌なのだ。
ではEROやTRWなら高音が落ち込まないのか? それは今の段階ではわからないのだが、予想としては落ち込まないと思っていて、実はNOSのオイルコンの経験はあってもフィルムコンの経験が無くて真偽のほどはわからない。到着してからのお楽しみだ。
SV-2A3という超ロングセラーの製品を持ち、以前に僕も所有していてその素直で実直な製品を作り続けているこの会社が間違うはずもないので、気になって300Bから2A3に交換してみた。
AudioCapと2A3の相性はなかなか良かった。AudioCapの嫌な部分が減って、解像度が高いことが相まって高い透明感となった音が出てきた。 しばらく聞いているとやはり僕のきらいな刺激的な部分も出てきたが、これは600Bとの関係もあると思う。 しかし他のSPで聴いても仕方ないのでここは変えて再評価はしない。 AudioCapは300Bよりも2A3に合う。
ASCコンデンサを載せたTU-8200とTU-8300は調子が良い。特にハモンドトランスに換装したTU-8300についてはもっとよくなった。 ASCコンデンサの音は「なりっぷりが良い」「音が太い」「ややザラザラ感があってJazzに向く」といったものだ。 高音にやや癖があるが音が細くならないのでAudioCapのような鋭さが無く聴きやすいが、解像感はAudioCapに劣る。
明らかにaudioCapのほうが音数が多い、というか気にしてなかった楽器が聞こえるようになる感じがあって、悪くはないがやや神経質でもあって、僕はおおらかな音のほうが好みだ。
TU-8200もTU-8300もフルレンジSP向きのアンプだと感じている。 友人宅のJBL 3Wayで鳴らしてみたときはまあまあのレベルであったが、友人のSV-2300SEに完全にノックアウトされたことがあった。
そうだ、フルレンジ向きのアンプと2Way/3Way向きのアンプは確かにあって、前者はシングルアンプで、後者はプッシュプルだと最近は思うようになった。
ではSV-320LMはどうなのか? 今のところはシングルアンプなのにフルレンジ向きとも言えない折衷な感想を持っているが、PPのMACTONEよりは間違いなくフルレンジ向きだ。ではSV-510SEと比べるとどうか? 高音の伸びや全体の音の押し出しでJBがSV-510に優るのだが、SPのコーンをなぞるようなあの音は出てこないので、SVに軍配が上がる。
JB-320LMは良くも悪くも現代アンプの音なので、ビンテージの600Bを鳴らしてSV-510に勝てないのは仕方のないことでもあろうが、現代スピーカーを持っていないのでカップリングコンデンサの到着を待っている次第だ、 ebayで注文したEROもTRWもNOS品で、これからJB-320LMの音を600Bに合うように仕向けていくつもりだ。
実はSPRAGUEやWEST-CAPのNOSコンデンサをストックしてはいるのだが、以前のテストで相当高音域が落ち込んだ経験があって、今回は使わないでいる。もしかするとJBには合うのかもしれないが、JB自体何度もコンデンサを交換できるような構造になっておらず、はんだづけを付けたりとったりしているため、ケーブルの先端の被膜は溶けてしまって、これ以上は一旦先端部を切って被膜を剥いて再度はんだ付けする必要が出てくる。 しかし線長に余裕がなく、もしかすると配線をし直さないといけなくなるのが嫌なのだ。
ではEROやTRWなら高音が落ち込まないのか? それは今の段階ではわからないのだが、予想としては落ち込まないと思っていて、実はNOSのオイルコンの経験はあってもフィルムコンの経験が無くて真偽のほどはわからない。到着してからのお楽しみだ。
2015年4月20日月曜日
キット屋 JB-320LM ドライバを6V6に交換してみた
オリジナルのカップリングコンデンサに変えたJB-320LMはエージングも進んでかなりいい調子で鳴っている。
しいて言えばあの桂光300Bを付けていても高音がそれなりに出ているのはやはり高音は強い傾向がある。オリジナルのコンデンサは高音がやや丸いのでそのあたりを上手に処理していて、DEL RITMOは逆にそこを受けて金属音にしてしまって不快な音を出していたのではないかと、今は想像している。
ならば最初からBLACK BEAUTYなどのビンテージコンデンサのほうが合っていたのかもしれないが、今ははんだを外して何度もコンデンサを交換する気が無い。
キット屋さんのHPではドライバ管は6V6なのでそちらで試してみようと考えた。高音がキンキンしがちな6V6(VT-25もそうだが)をこのアンプに取り付けるともとに戻ってしまうのではないかと危惧していたが、つけてみるとそんなでもなかった。スケール感はEL34比で落ちるが、細かな描写はよくなった気がする。
東芝の6V6を付けたらちゃんと東芝の音がした。東芝の球は周波数帯域が狭く、高音域は伸びてはいないがメリハリがあり、低音は太い、剛の音である。 高音域のメリハリがアンプの高音と重なってややもすると嫌な音になりそうな境界線であったので、VISSEAUXの6V6に変えてみた、
VISSEAUXの6V6はネットで音が良いと書かれていたビンテージ球だ。ロシア製の球をイギリスの商社が選別して売っていたものらしいが、それならGolden Dragonと同じ商方である。
VISSEAUXの6V6もよく唄う音だが高音がやはり強めなので、ここは個人的大好き管KEN RADに登場を願った。
KEN-RADの6V6は意外に元気が良かったがじきに音がお落ち着いてきた。KEN RADは大変穏やかで独自の雰囲気がある管で、いろいろ音がとんがった時に登場させてまとめ役になってもらっているが、今回もその役割を果たしてくれたようだ。
この段階で課題がなくなったわけではなく、高音の出ない桂光300Bを無理やり高音を出させている感じが否めなく、トーンコントロールでトレブルを上げてる感じが嫌なので、300Bを標準Golden Dragonに換えて再度調整をしてみたい。
ただいまの評価ではSV-501SE比で、音のニュアンスで△、帯域の広さで○、明瞭感で○、高音域の質で△、高音の伸びで○、低音は○である。 総合点ではSV-501SEを超えているが、SV-501SEのノスタルジックな音と、JB-320LMの現代的アンプの音ではどちらも趣があって面白い。
たとえばビックバンドはJB-320LMのほうが合っていて、トライオードのアンプの音に近いのではないだろうか。
SV-501SEについてはしなやかでやさしい反面、聴かせるところは聴かせますという音で、もともとはアドバンスの故米田社長の設計ときいているのだが、その人となりを伺わせる技ありな音である。
僕はJBに技ありの部分を持たせられるように改造していきたいと考えている。もしかするとルール違反の高いコンデンサが解決してくれる問題なのかもしれないが、もしそうだったらちょっと気持ちが困るかもしれない。
しいて言えばあの桂光300Bを付けていても高音がそれなりに出ているのはやはり高音は強い傾向がある。オリジナルのコンデンサは高音がやや丸いのでそのあたりを上手に処理していて、DEL RITMOは逆にそこを受けて金属音にしてしまって不快な音を出していたのではないかと、今は想像している。
ならば最初からBLACK BEAUTYなどのビンテージコンデンサのほうが合っていたのかもしれないが、今ははんだを外して何度もコンデンサを交換する気が無い。
キット屋さんのHPではドライバ管は6V6なのでそちらで試してみようと考えた。高音がキンキンしがちな6V6(VT-25もそうだが)をこのアンプに取り付けるともとに戻ってしまうのではないかと危惧していたが、つけてみるとそんなでもなかった。スケール感はEL34比で落ちるが、細かな描写はよくなった気がする。
東芝の6V6を付けたらちゃんと東芝の音がした。東芝の球は周波数帯域が狭く、高音域は伸びてはいないがメリハリがあり、低音は太い、剛の音である。 高音域のメリハリがアンプの高音と重なってややもすると嫌な音になりそうな境界線であったので、VISSEAUXの6V6に変えてみた、
VISSEAUXの6V6はネットで音が良いと書かれていたビンテージ球だ。ロシア製の球をイギリスの商社が選別して売っていたものらしいが、それならGolden Dragonと同じ商方である。
VISSEAUXの6V6もよく唄う音だが高音がやはり強めなので、ここは個人的大好き管KEN RADに登場を願った。
KEN-RADの6V6は意外に元気が良かったがじきに音がお落ち着いてきた。KEN RADは大変穏やかで独自の雰囲気がある管で、いろいろ音がとんがった時に登場させてまとめ役になってもらっているが、今回もその役割を果たしてくれたようだ。
この段階で課題がなくなったわけではなく、高音の出ない桂光300Bを無理やり高音を出させている感じが否めなく、トーンコントロールでトレブルを上げてる感じが嫌なので、300Bを標準Golden Dragonに換えて再度調整をしてみたい。
ただいまの評価ではSV-501SE比で、音のニュアンスで△、帯域の広さで○、明瞭感で○、高音域の質で△、高音の伸びで○、低音は○である。 総合点ではSV-501SEを超えているが、SV-501SEのノスタルジックな音と、JB-320LMの現代的アンプの音ではどちらも趣があって面白い。
たとえばビックバンドはJB-320LMのほうが合っていて、トライオードのアンプの音に近いのではないだろうか。
SV-501SEについてはしなやかでやさしい反面、聴かせるところは聴かせますという音で、もともとはアドバンスの故米田社長の設計ときいているのだが、その人となりを伺わせる技ありな音である。
僕はJBに技ありの部分を持たせられるように改造していきたいと考えている。もしかするとルール違反の高いコンデンサが解決してくれる問題なのかもしれないが、もしそうだったらちょっと気持ちが困るかもしれない。
2015年4月12日日曜日
キット屋 JB-320LM のカップリングコンデンサ考
キット屋さんのJB-320LMを組み立ててから1週間ほど経ったので音が落ち着いてきて、いったいこのアンプの音はどんなものなのかが分かってきた。
球は交換してあって、6C6(RCA -> マツダ)、 El34(松下)、300B(曙光300B-98)の状態での評価であるので、球交換で印象に変化はあるとは思う。 マツダの6C6については低音の増強のためにRCAより泥臭いマツダ(東芝)系に変えてある。
とりあえず不満を中心に書いているのだが、僕が使い続けるには以下の問題をクリアにしたいと思うという意味で、決してひどいアンプという訳ではない。
一番の特徴は高音域にあると思われる。気を許すと音が刺さるくらい周波数的な伸びはあると思うが、ニュアンスが足らない。要は色気不足ということで、この点では銘記SV-501SEの足元に全然及ばない。
スケール感はSV-501のそれより大きいのはトランス寸法と重量の関係から当然か。
低音はSVがやや意図的に量感を伴うのに対し、JB-320LMの場合はトランスの余裕で量感をだすためより自然ではあるのだが、音色がいまいちよくない。 低音域の切れも今一歩で団子になる。
音のイメージに閉塞感があり、広がりが乏しく根暗だ。個々に音を鳴らすのは得意だが雰囲気が出ない。
今のところ改善出来そうな部分はコンデンサと球くらいなので、再度コンデンサ交換を考えている。
DEL RITMOのオイルコンは音がおとなしいとかかれているサイトもあるのだが、僕の経験ではそうでもない。 どちらかというと高音も低音も出て元気になるが一本調子な音だ。 SV-501SEに載せてあるJantzenオイルのような色気は出ないが、Jansenのようにどこにも特徴がない音とも違っていて、やや高音域にくせがあって元気になる方向にあると思う。 それで音が丸めのTUシリーズにはDEL RITMOが正解だと思うし、逆にJB-320のように最初から音がきつめのアンプには合わないのだと思えてならない。
JB-320LMに今求めたい音は、もっとしなやかで、もっと色気があって、高音域に硬さを伴わないようにして、出来たら音が左右いっぱいに広がってもらいたい。
左右に広がってほしいという点ではSV-501SEも及第点でなく、今まで所有していたアンプで唯一ダック電子堂の6V6シングルアンプが最も優秀であったので、ここは設計上で決まってしまっている要素かもしれない。
JBの場合、アンプの価格が10万円~20万円のレンジにあるために1個5,000円もするコンデンサはルール違反のような気がするので、いろいろ調べた結果でJantzen Z-Capを選んだ。 彼の有名なマロニエオーディオさんのHPではこれよりもムンドルフのSilver Goldをお勧めするとかかれていたが、ムンドルフのは1組5,000円オーバーで、JBには使えない。 m-cap Supremeあたりがライバルになるのだが、今回は高音域の抑制という意味でJantzenにした。
球は交換してあって、6C6(RCA -> マツダ)、 El34(松下)、300B(曙光300B-98)の状態での評価であるので、球交換で印象に変化はあるとは思う。 マツダの6C6については低音の増強のためにRCAより泥臭いマツダ(東芝)系に変えてある。
とりあえず不満を中心に書いているのだが、僕が使い続けるには以下の問題をクリアにしたいと思うという意味で、決してひどいアンプという訳ではない。
一番の特徴は高音域にあると思われる。気を許すと音が刺さるくらい周波数的な伸びはあると思うが、ニュアンスが足らない。要は色気不足ということで、この点では銘記SV-501SEの足元に全然及ばない。
スケール感はSV-501のそれより大きいのはトランス寸法と重量の関係から当然か。
低音はSVがやや意図的に量感を伴うのに対し、JB-320LMの場合はトランスの余裕で量感をだすためより自然ではあるのだが、音色がいまいちよくない。 低音域の切れも今一歩で団子になる。
音のイメージに閉塞感があり、広がりが乏しく根暗だ。個々に音を鳴らすのは得意だが雰囲気が出ない。
今のところ改善出来そうな部分はコンデンサと球くらいなので、再度コンデンサ交換を考えている。
DEL RITMOのオイルコンは音がおとなしいとかかれているサイトもあるのだが、僕の経験ではそうでもない。 どちらかというと高音も低音も出て元気になるが一本調子な音だ。 SV-501SEに載せてあるJantzenオイルのような色気は出ないが、Jansenのようにどこにも特徴がない音とも違っていて、やや高音域にくせがあって元気になる方向にあると思う。 それで音が丸めのTUシリーズにはDEL RITMOが正解だと思うし、逆にJB-320のように最初から音がきつめのアンプには合わないのだと思えてならない。
JB-320LMに今求めたい音は、もっとしなやかで、もっと色気があって、高音域に硬さを伴わないようにして、出来たら音が左右いっぱいに広がってもらいたい。
左右に広がってほしいという点ではSV-501SEも及第点でなく、今まで所有していたアンプで唯一ダック電子堂の6V6シングルアンプが最も優秀であったので、ここは設計上で決まってしまっている要素かもしれない。
JBの場合、アンプの価格が10万円~20万円のレンジにあるために1個5,000円もするコンデンサはルール違反のような気がするので、いろいろ調べた結果でJantzen Z-Capを選んだ。 彼の有名なマロニエオーディオさんのHPではこれよりもムンドルフのSilver Goldをお勧めするとかかれていたが、ムンドルフのは1組5,000円オーバーで、JBには使えない。 m-cap Supremeあたりがライバルになるのだが、今回は高音域の抑制という意味でJantzenにした。
手に入ったらこの続きを載せたいのだが、前述の理由からTU-8300についてはDEL RITMOのままでいいと思う。 TU-8200についても今はAudioCapなのだが、後日DEL RITMOに交換したい。
2012年3月2日金曜日
Kit LS3/5a SE その後
だいぶ慣らしが終わったので最近の感想を書こうと思う。
で、Kit LS3/5a SEはどうだったかと言うと、「すばらしい音」になった。 RogersのLS3/5a 初期型と比較してもそん色は無いと言ってよくなった。 もちろん音の傾向は違う。 初期型は高音がブリリアント、Kit SEの方は中音の押し出しが良く音が美しい。 聴く音楽でだいぶ異なる印象を受けるのだが、クオリティは互角だ。 JazzならSE、クラッシックなら初期型に分があると思う。
Kit SEについてはこの価格でよくぞここまで・・・という印象がさらに強くなった。 たぶん現行のLS3/5aとは全く同じ音なんじゃないだろうか。 ヤフオクで出品されてるのを見かけたのだが、即買った方がいいだろう。
ここまで来てSV-501SEもKit LS3/5aも大変良い感想を持てるようになったことから、キット屋の大橋さんの言うことは間違っていないのだと思えるようになった。 僕はサンバレー信者じゃないので最初は懐疑的な姿勢で臨んだのだが・・・やはりいいものはいいのだ。 特に安価に提供しようとする姿勢も素晴らしく売り上げもどんどん伸びているようだ。 他のオーディオショップなどはかなり高めに感じるのだが、かえって自滅する危険があると思う。 時代は変わったのだから薄利でも多売していかないと生き残れないのではないだろうか。 秋葉の老舗のショップさんたちが同様以上のクオリティを提供できることは知っているのだが、商売の形が古いのではなかろうか。 頑張って欲しいものだ。
で、Kit LS3/5a SEはどうだったかと言うと、「すばらしい音」になった。 RogersのLS3/5a 初期型と比較してもそん色は無いと言ってよくなった。 もちろん音の傾向は違う。 初期型は高音がブリリアント、Kit SEの方は中音の押し出しが良く音が美しい。 聴く音楽でだいぶ異なる印象を受けるのだが、クオリティは互角だ。 JazzならSE、クラッシックなら初期型に分があると思う。
Kit SEについてはこの価格でよくぞここまで・・・という印象がさらに強くなった。 たぶん現行のLS3/5aとは全く同じ音なんじゃないだろうか。 ヤフオクで出品されてるのを見かけたのだが、即買った方がいいだろう。
ここまで来てSV-501SEもKit LS3/5aも大変良い感想を持てるようになったことから、キット屋の大橋さんの言うことは間違っていないのだと思えるようになった。 僕はサンバレー信者じゃないので最初は懐疑的な姿勢で臨んだのだが・・・やはりいいものはいいのだ。 特に安価に提供しようとする姿勢も素晴らしく売り上げもどんどん伸びているようだ。 他のオーディオショップなどはかなり高めに感じるのだが、かえって自滅する危険があると思う。 時代は変わったのだから薄利でも多売していかないと生き残れないのではないだろうか。 秋葉の老舗のショップさんたちが同様以上のクオリティを提供できることは知っているのだが、商売の形が古いのではなかろうか。 頑張って欲しいものだ。
2012年2月10日金曜日
Jensenコンデンサ続き
コンデンサ交換後のSV-501SEは日増しに音が良くなってきた。 交換直後の高音が出ない感じが解消されて高音も普通に出てきた。 低音が増したことと、音が前に出てくる感じはそのままなので全体にすごく良くなった。
アンプのクオリティ比で交換前の倍くらい高いアンプの音がする。 そう、ペットが「泣く」ようになったのだ。 ちゃんとペットが「泣く」ためには一定のレベルを超えないと泣かないと、僕は信じてる。
Jensen、万能薬か、すばらしい。 ただ少し音は柔らか目、弾力有り目になったな。
アンプのクオリティ比で交換前の倍くらい高いアンプの音がする。 そう、ペットが「泣く」ようになったのだ。 ちゃんとペットが「泣く」ためには一定のレベルを超えないと泣かないと、僕は信じてる。
Jensen、万能薬か、すばらしい。 ただ少し音は柔らか目、弾力有り目になったな。
2012年2月8日水曜日
SV-501SE Jensenコンデンサ 取り替え
AGI 511とSV-501SEのコンビが絶好調だ。 以前のSV-501SE評価で感じた弱点をカバーして大変いいまとまりになった。 せっかくなのでカップリングコンデンサを高級なJensenに交換して一層の音質アップを図ることにした。
以前TU-8300に東プレのコンデンサをつけた時は思ったよりも音質向上が少なかったので、今回はJensenでやってみた。
コンデンサが到着したとき思ったことは、「でかいな、これ」だった。そうちゃんと付くかどうかが心配なくらいでかかった。 裏蓋を開けて今までついてたフィルムコンデンサを外し、さあ取り付けようと思ったら、穴に足が入らない。 そう、足も太いのだ。 しかたないので基板用のドリルを使って穴を大きくする必要がある。 手持ちのドリルがなかったので1週間くらいこのまま放置されてた。
今朝ほどやっと穴を広げて取り付けた。 熱くなる抵抗器の近くにあるのでなるべく距離が取れるように、コンデンサの足は切らずにはんだ付けして、足を引き回して抵抗器をよけられるようにした。
さて音を聞いてみましょうか。 たしか100時間くらいはエージングが要ると聞いていたのでたいして期待していなかったのだが・・・ すごくよくなった気がする。 フォーカスがしっかりした、低音の量感が増した、などなど大変いいと思った。 ただ高音があまり出てない感じがするので、これで100時間たったらそこも改善されるのだろう。 たぶん投資額に見合う改善になるだろう。
SV-501SEは素晴らしいアンプだと、今は思っている。
以前TU-8300に東プレのコンデンサをつけた時は思ったよりも音質向上が少なかったので、今回はJensenでやってみた。
コンデンサが到着したとき思ったことは、「でかいな、これ」だった。そうちゃんと付くかどうかが心配なくらいでかかった。 裏蓋を開けて今までついてたフィルムコンデンサを外し、さあ取り付けようと思ったら、穴に足が入らない。 そう、足も太いのだ。 しかたないので基板用のドリルを使って穴を大きくする必要がある。 手持ちのドリルがなかったので1週間くらいこのまま放置されてた。
今朝ほどやっと穴を広げて取り付けた。 熱くなる抵抗器の近くにあるのでなるべく距離が取れるように、コンデンサの足は切らずにはんだ付けして、足を引き回して抵抗器をよけられるようにした。
さて音を聞いてみましょうか。 たしか100時間くらいはエージングが要ると聞いていたのでたいして期待していなかったのだが・・・ すごくよくなった気がする。 フォーカスがしっかりした、低音の量感が増した、などなど大変いいと思った。 ただ高音があまり出てない感じがするので、これで100時間たったらそこも改善されるのだろう。 たぶん投資額に見合う改善になるだろう。
SV-501SEは素晴らしいアンプだと、今は思っている。
2012年1月20日金曜日
AGI 511 ~ Poor Man's Levinson
AGI511を買ってからだいぶ時間が経ったので、そろそろどんな音なのかを書こうと思う。
僕の買った中古品は程度はそこそこのもので、VRに若干のガリがある。新品の時の音とは違うとは思うが、今でも結構すごいプリアンプだった。
AGI 511の音は「硬くならない美音」「シルキーの手前、のびやかな高音」「コクのある中音」「広い音場」だった。 同時期に買ったCounter Point SA3-1がやんちゃで過激な音だったので注意ががそっちへ取られてしまって評価が遅れたのだが、まったくもっていいアンプなのだ。その後に買ったSunAudioのSVC-200もなかなかのものだったので、手持ちのSV-501SE 300B Single AMPのプリとしてどっちを選ぶかいろいろ聴き比べてみた。
僕の買ったSVC-200は前のユーザーが音に悪影響があるバランスVRやテープモニター切り替えをパスさせて、コンデンサを優良なものに交換して、さらに整流菅をWestern Electricのものに変えてあるような「マニアもの」だった。 たぶんSVC-200では最高の音になってるのだろう。 球は好みでSIEMENSからRCAの12AU7クリアトップに変えた。
SVC-200の音は「正確」「くっきり」という感じだ。 雰囲気はあまり出なく、音場も広い方ではないが、一音一音をしっかり出してくる。 SV-501SEと似た傾向の音だと思った。 当然SV-501SEと組み合わせると似たような傾向が重なってしまい、音場がさらに狭く感じた。 音も全体に硬く低音が弱めだ。
必然的にSVC-200とSV-501SEは組み合わせられないと思った。 もう1台持ってるSound Exploror EL660IIプリアンプを付けてみた。 こちらの組み合わせでも音場は広がるのだがニュアンスが足らず音も硬い。 このアンプでは解像感が高いことが災いしてるようだ。
AGI 511 + SV-501SEは欠点を消し合って大変いい組み合わせだった。 SV-501SEの柔らかめでも一音ずつはっきり表現し、音場が狭めな欠点をAGI511が引っ張って、大変広い音場、伸びやか美音に仕上げてくれる。 しかし300Bは曙光の300BSナス球じゃないとだめだ。 エレハモのGOLDを付けたが音が引っ込むし、Golden Dragonでは低音が痩せる。 たぶんサンバレーのVer.4と同等品だと思うが、低音がしっかり出てなかなかいい。
AGI511はお買い得だった。 好みの音だ。
僕の買った中古品は程度はそこそこのもので、VRに若干のガリがある。新品の時の音とは違うとは思うが、今でも結構すごいプリアンプだった。
AGI 511の音は「硬くならない美音」「シルキーの手前、のびやかな高音」「コクのある中音」「広い音場」だった。 同時期に買ったCounter Point SA3-1がやんちゃで過激な音だったので注意ががそっちへ取られてしまって評価が遅れたのだが、まったくもっていいアンプなのだ。その後に買ったSunAudioのSVC-200もなかなかのものだったので、手持ちのSV-501SE 300B Single AMPのプリとしてどっちを選ぶかいろいろ聴き比べてみた。
僕の買ったSVC-200は前のユーザーが音に悪影響があるバランスVRやテープモニター切り替えをパスさせて、コンデンサを優良なものに交換して、さらに整流菅をWestern Electricのものに変えてあるような「マニアもの」だった。 たぶんSVC-200では最高の音になってるのだろう。 球は好みでSIEMENSからRCAの12AU7クリアトップに変えた。
SVC-200の音は「正確」「くっきり」という感じだ。 雰囲気はあまり出なく、音場も広い方ではないが、一音一音をしっかり出してくる。 SV-501SEと似た傾向の音だと思った。 当然SV-501SEと組み合わせると似たような傾向が重なってしまい、音場がさらに狭く感じた。 音も全体に硬く低音が弱めだ。
必然的にSVC-200とSV-501SEは組み合わせられないと思った。 もう1台持ってるSound Exploror EL660IIプリアンプを付けてみた。 こちらの組み合わせでも音場は広がるのだがニュアンスが足らず音も硬い。 このアンプでは解像感が高いことが災いしてるようだ。
AGI 511 + SV-501SEは欠点を消し合って大変いい組み合わせだった。 SV-501SEの柔らかめでも一音ずつはっきり表現し、音場が狭めな欠点をAGI511が引っ張って、大変広い音場、伸びやか美音に仕上げてくれる。 しかし300Bは曙光の300BSナス球じゃないとだめだ。 エレハモのGOLDを付けたが音が引っ込むし、Golden Dragonでは低音が痩せる。 たぶんサンバレーのVer.4と同等品だと思うが、低音がしっかり出てなかなかいい。
AGI511はお買い得だった。 好みの音だ。
2011年9月21日水曜日
EH 300B and EH 300B GOLD on SV-501SE
今使ってる曙光のナス300Bの代わりに何かをと思って、評判のいいEH 300B GOLDを買った。 もともとSV-501SEにはEH 300Bノーマル品が付いていて、音は硬いが比較的高音も伸びて(低音はあまり無いが)悪くなかったので期待して付けてみた。
EH 300BとEH 300B GOLDでは音がまるで違った。 前者は音が硬くソリッドでタイト、後者はずいぶん甘くて音がさまよう感じだ。 TU-8300とは割に合ったがSV-501SEとではまるでダメだった。 仕方ないので少々高いがWD 300Bにもっとも近いとされるSvetlanaのNOS 300Bを手に入れたらまた試してみることにする。 今のナス球は割と気に入ってるが先日のMACTONEの強烈な音を聞いてしまったのでもっと良くなるようにしたいと思っているのは、本当に始末が悪いと思う。
プリ球の6BM8は今のところBUGLE BOYに勝てる球は無いようだが、MAZDAが安くでてたので買っておいた。 当然だがBUGLE BOYは今も予備球として探している。
EH 300BとEH 300B GOLDでは音がまるで違った。 前者は音が硬くソリッドでタイト、後者はずいぶん甘くて音がさまよう感じだ。 TU-8300とは割に合ったがSV-501SEとではまるでダメだった。 仕方ないので少々高いがWD 300Bにもっとも近いとされるSvetlanaのNOS 300Bを手に入れたらまた試してみることにする。 今のナス球は割と気に入ってるが先日のMACTONEの強烈な音を聞いてしまったのでもっと良くなるようにしたいと思っているのは、本当に始末が悪いと思う。
プリ球の6BM8は今のところBUGLE BOYに勝てる球は無いようだが、MAZDAが安くでてたので買っておいた。 当然だがBUGLE BOYは今も予備球として探している。
2011年5月19日木曜日
SV-501SE 見直した
Telefunkenのプリ球に交換してしばらく鳴らしていたが、透明感や繊細感?はずいぶん良く出るようになった。 しかし音の押し出しがいまいちなことと、思ったより上品な傾向になったのが好みでなかった。
それでプリ球にAMPEREX BUGLE BOYを用意してみた。
これに交換したSV-501SEは素晴らしかった。音がはっきり前に出てきて厚みがある。これはブルースだ。 サックスのうなる音が渋くて厚い。 Telefunkenでは僕には上品過ぎたのかもしれないが、この球は俗っぽくて、濃くて、甘さがなくて、さらに透明感がある。
以前の評価でSVは作られた音だと感じたのもエレハモの球のせいだったのかも知れない。
SV-501SE、見直した。
それでプリ球にAMPEREX BUGLE BOYを用意してみた。
これに交換したSV-501SEは素晴らしかった。音がはっきり前に出てきて厚みがある。これはブルースだ。 サックスのうなる音が渋くて厚い。 Telefunkenでは僕には上品過ぎたのかもしれないが、この球は俗っぽくて、濃くて、甘さがなくて、さらに透明感がある。
以前の評価でSVは作られた音だと感じたのもエレハモの球のせいだったのかも知れない。
SV-501SE、見直した。
2011年5月17日火曜日
SV-501SE に Telefunken ECL82 付けた
SV-501SEの大雑把な音では巷の評判と違うと思い、プリ球にTelefunken ECL-82を奢ってみた。 音はしゃっきりして立ったが、やや細身になったので300Bも曙光のナス球に替えた。
だいぶ緩味さが消えて大人の音になった気がする。 SV-501SEは固定バイアスだから良い。 ナス球はバイアス電流が流れすぎる傾向があるので、自己バイアスのアンプの場合には球に負担がかかる気がするので嫌だ。
音は全体に緊張感が上がった。Telefunkenに引っ張られて好みの方向になったと思う。 至って低音の量感などは満足できるが、透明感はもう少し欲しい。 音のタッチの力強さもまだ足らない。 しかし音が前に出てくる傾向は強くって、各楽器が主張してくるのはなかなかのものだ。 音の質でHK-300BSには及ばないが、サブシステムを担うにはいい感じだ。 LS3/5Aと組み合わせて聴いてみたい。
だいぶ緩味さが消えて大人の音になった気がする。 SV-501SEは固定バイアスだから良い。 ナス球はバイアス電流が流れすぎる傾向があるので、自己バイアスのアンプの場合には球に負担がかかる気がするので嫌だ。
音は全体に緊張感が上がった。Telefunkenに引っ張られて好みの方向になったと思う。 至って低音の量感などは満足できるが、透明感はもう少し欲しい。 音のタッチの力強さもまだ足らない。 しかし音が前に出てくる傾向は強くって、各楽器が主張してくるのはなかなかのものだ。 音の質でHK-300BSには及ばないが、サブシステムを担うにはいい感じだ。 LS3/5Aと組み合わせて聴いてみたい。
2011年5月6日金曜日
HK-300BS と SV-501SE の評価 まとめ
プリ球をTelefunken ECC82、出力球をGolden Dragon 300B Superに交換してからというもの実はヒノのHK-300BSばかり聴いている。 久しぶりに夜でも昼でもオーディオの前を離れたくないのだ。
SV-501SEも聴き始めてだいぶ時間が経過したので今の段階までで評価をまとめてみた。
先にも書いたが、11万円としてのコストパフォーマンスは高い。音が濃くて低音の量感が出るため小型SPを鳴らすのにちょうど良い。 しかしKit LS3を繋げた場合は濃いアンプに濃いSPの組み合わせとなるためちょっと中低音がくどくなる。 このSPの場合にはフラットなTU-8300の方がマッチする気がするが、明らかにSV-501SEの場合の方が音の数が多い。 SVは解像度も高いのか・・・、やはりタダものじゃない。
常用の409 Specialの場合でも同じような傾向になる。 409はあまり低音が出ないはずなのにSVと組み合わせると結構出るし、おまけに高音も出る。 つまりSVは音が柔らか目のドンシャリ系アンプなんだろう。
HK-300BSと比べてみるといろいろ違いが有って面白い。 ぱっと聴きではSV-501SEのほうが良い音に聴こえる。 高音も低音もよく出るし解像感もあって華やかで柔らかだ。 HK-300BSに替えた直後は低音が減ってやや音が細くなった感じがするのだが、しばらくすると1音1音に力が有って音がなんとも透明なことに気づく。 Telefunkenに替えたことで透明感がぐっと増したからか。 音に力があるのはトランスの寸法のせいだろうから、SV-501SEには分が悪い。
なるほどSVは貧弱なトランスと薄っぺらなシャーシを補うために太めで華やかな音作りがされているのだろうが、こうやって並べてみるとそれが「人為的」であることがばれてしまう。 悪いことにその音作りが透明感を減らす方向へ作用してしまっているので、ときおり音がまとわりつく感じがある。 これはプリ球を交換することで改善できるかもしれないので、早速球を探したい。
HKの方はいろいろ手をかけて改善したわけだから、SV-501SEも少し手をかけてやらないと不公平だろう。 透明感の改善には球の交換とカップリングコンデンサのグレードアップが良さそうだ。 まだまだ良くなるだろうから、改善したら再評価しよう。
SV-501SEも聴き始めてだいぶ時間が経過したので今の段階までで評価をまとめてみた。
先にも書いたが、11万円としてのコストパフォーマンスは高い。音が濃くて低音の量感が出るため小型SPを鳴らすのにちょうど良い。 しかしKit LS3を繋げた場合は濃いアンプに濃いSPの組み合わせとなるためちょっと中低音がくどくなる。 このSPの場合にはフラットなTU-8300の方がマッチする気がするが、明らかにSV-501SEの場合の方が音の数が多い。 SVは解像度も高いのか・・・、やはりタダものじゃない。
常用の409 Specialの場合でも同じような傾向になる。 409はあまり低音が出ないはずなのにSVと組み合わせると結構出るし、おまけに高音も出る。 つまりSVは音が柔らか目のドンシャリ系アンプなんだろう。
HK-300BSと比べてみるといろいろ違いが有って面白い。 ぱっと聴きではSV-501SEのほうが良い音に聴こえる。 高音も低音もよく出るし解像感もあって華やかで柔らかだ。 HK-300BSに替えた直後は低音が減ってやや音が細くなった感じがするのだが、しばらくすると1音1音に力が有って音がなんとも透明なことに気づく。 Telefunkenに替えたことで透明感がぐっと増したからか。 音に力があるのはトランスの寸法のせいだろうから、SV-501SEには分が悪い。
なるほどSVは貧弱なトランスと薄っぺらなシャーシを補うために太めで華やかな音作りがされているのだろうが、こうやって並べてみるとそれが「人為的」であることがばれてしまう。 悪いことにその音作りが透明感を減らす方向へ作用してしまっているので、ときおり音がまとわりつく感じがある。 これはプリ球を交換することで改善できるかもしれないので、早速球を探したい。
HKの方はいろいろ手をかけて改善したわけだから、SV-501SEも少し手をかけてやらないと不公平だろう。 透明感の改善には球の交換とカップリングコンデンサのグレードアップが良さそうだ。 まだまだ良くなるだろうから、改善したら再評価しよう。
2011年4月11日月曜日
SV-501SE ~ 補足
試しにEHの300Bをはずして曙光のナス球を付けてみた。
音は・・・高音が抑えられて音が全体に大人しくなり解像感が減退した。 やはりSV-501SEにはオリジナルのEH 300Bとの相性は良い方なのだろう。 今週はGolden Dragonの300B Superが来るからそれと組み合わせるとどんな音になるのか楽しみだ。
案外球交換の効果もあるのかも知れない・・・
音は・・・高音が抑えられて音が全体に大人しくなり解像感が減退した。 やはりSV-501SEにはオリジナルのEH 300Bとの相性は良い方なのだろう。 今週はGolden Dragonの300B Superが来るからそれと組み合わせるとどんな音になるのか楽しみだ。
案外球交換の効果もあるのかも知れない・・・
2011年4月10日日曜日
SV-501SE 音質評価 その1
SV-501SEの音質評価をしてみた。「その1」としたのは評価が後日覆ることが有るからだ。短時間でのオーディオ機器の評価は結構難しくて、後日に機器そのものが馴染んで来て改善することのほうが多い。 評価はAH!のNjoe Tjoeb 4000 superbとエジソンの409 Specialを使って行っていることを付記する。 環境が違えば評価は変わるだろう。
SV-501SEは300Bのシングルアンプだ。 初段の6MB8もパワー管の300BもEH製である。EHの真空管は音は柔らか系でボケてるようにも聴こえるがそうではない、柔らかいのだ。 EHは現行球のなかでは安価な部類に入ると思うが、音は柔らかで表現はそこそこ、響きは良い方だ。今回は球は替えていない。
このアンプの音の傾向は柔らかで明るくて万能型のハッピーなサウンド。 中低音が豊かで高音はパンチが有るがやや先が丸い。小型SPを鳴らすのに理想的だ。球を替えると傾向は変わる可能性はあるが、全体に太めの音で繊細感は薄い。球の変化に敏に反応するタイプではない感じ。高価な球をあてがっても費用対効果が現れにくいかもしれない。
音場はあまり広がらない。ボーカル、ラッパ、ギターなど1個1個を混ぜずに前に出してくる音は得意で実に良い音がする。 エコー感はあるが広がる方向ではなく漂う方向に作用する。
周波数特性はあまり広くない。重低音は出ないし、ギターをはじいた時の「ピン」という系の音が尖って聴こえにくい。高音はパンチはあるもののその先の方は緩やかに下っている感じがする。 JENSENのコンデンサをカップリング用にするとこのあたりに効果があるらしいが、そもそも出力トランスが小さめなので周波数的な限界はあるだろう。
しかし全体に11万円という値段を考えるとなかなか良い買い物だと思う。 音に「華」があるし、何より「誰が聞いても良い音」を実現できる。 ただ30万円級のアンプとはHi-fi的な立ち位置が違うので誤解しないほうがいい。ハイエンドの装置と繋げるとがっかりするかもしれない。
調子の上がってきたヒノの300Bに対してでも低音の量感以外はHi-Fi的見方では負けてる。
(たまにはDP2で撮ってみた。フォビオンの透明感が好きだ)
SV-501SEは300Bのシングルアンプだ。 初段の6MB8もパワー管の300BもEH製である。EHの真空管は音は柔らか系でボケてるようにも聴こえるがそうではない、柔らかいのだ。 EHは現行球のなかでは安価な部類に入ると思うが、音は柔らかで表現はそこそこ、響きは良い方だ。今回は球は替えていない。
このアンプの音の傾向は柔らかで明るくて万能型のハッピーなサウンド。 中低音が豊かで高音はパンチが有るがやや先が丸い。小型SPを鳴らすのに理想的だ。球を替えると傾向は変わる可能性はあるが、全体に太めの音で繊細感は薄い。球の変化に敏に反応するタイプではない感じ。高価な球をあてがっても費用対効果が現れにくいかもしれない。
音場はあまり広がらない。ボーカル、ラッパ、ギターなど1個1個を混ぜずに前に出してくる音は得意で実に良い音がする。 エコー感はあるが広がる方向ではなく漂う方向に作用する。
周波数特性はあまり広くない。重低音は出ないし、ギターをはじいた時の「ピン」という系の音が尖って聴こえにくい。高音はパンチはあるもののその先の方は緩やかに下っている感じがする。 JENSENのコンデンサをカップリング用にするとこのあたりに効果があるらしいが、そもそも出力トランスが小さめなので周波数的な限界はあるだろう。
しかし全体に11万円という値段を考えるとなかなか良い買い物だと思う。 音に「華」があるし、何より「誰が聞いても良い音」を実現できる。 ただ30万円級のアンプとはHi-fi的な立ち位置が違うので誤解しないほうがいい。ハイエンドの装置と繋げるとがっかりするかもしれない。
調子の上がってきたヒノの300Bに対してでも低音の量感以外はHi-Fi的見方では負けてる。
(たまにはDP2で撮ってみた。フォビオンの透明感が好きだ)
2011年4月8日金曜日
サンバレーSV-501SE やっと完成
TU-8300は安定している。音は特に尖った所も無く今のところキット屋さんのKit LS3と組み合わされていて別な場所で無難に仕事をこなしているが、実のところこの組み合わせではもう少し高音が抑えられた方がいいというか、もうちょっと音が太くなってくれたほうがいい。たぶんKit LS3の高音が強いからだろう。
それが解消できないかと思い少し前に購入したSV-501SEが未完成のまま放置してあった。それで今回の409との組み合わせはヒノ・オーディオのHK-300BS(WE300仕様)を購入した。放置してあったのは完成間際の調整で抵抗から煙が出たからだ。中学生のころからやってるはんだ付けには自信があったし配線ミスも考えられないのに・・・それなのに煙がでたのだ。それでメゲていた。
しかし放置され座布団の上に裏返しにされたままのSV-501SEのまわりにいろんなものが集まって部屋が汚くなってきたし、嫁から布団を干すのに部屋を横切れないという暗黙のクレームも感じていたので、実は先週末に再度完成に挑戦した。
抵抗器を新しいのに交換して念入りに配線チェックし、半田も一部抑え直して、再度電源を入れた。結局は同じように抵抗器から煙が出た。それも試験のために電源を入れた時は何にも起こらず、電源SW切った瞬間にでるのは前回と同じだった。
やや暗い気持ちで取り説をもう一度読み直したら、テストでは真空管を挿さない無負荷状態なので電源SWを切ったとき、抵抗器表面の塗料が熱で燃えて煙が出ることが有るが「気にするな」と書いてあった。 ならば最初から抵抗器を2Wから5Wくらいのものに替えておいてよね。
音出しをして思った、「キット屋さんの音作りはうまいな」。初段の6MB8は音が太い。EHの300Bはやや細いはずだがアンプ全体としては音はドンシャリで柔らかい。小型SPを上手に鳴らすに違いない。TU-8300と交換してKit LS3と組ませてみたいと思った。
それが解消できないかと思い少し前に購入したSV-501SEが未完成のまま放置してあった。それで今回の409との組み合わせはヒノ・オーディオのHK-300BS(WE300仕様)を購入した。放置してあったのは完成間際の調整で抵抗から煙が出たからだ。中学生のころからやってるはんだ付けには自信があったし配線ミスも考えられないのに・・・それなのに煙がでたのだ。それでメゲていた。
しかし放置され座布団の上に裏返しにされたままのSV-501SEのまわりにいろんなものが集まって部屋が汚くなってきたし、嫁から布団を干すのに部屋を横切れないという暗黙のクレームも感じていたので、実は先週末に再度完成に挑戦した。
抵抗器を新しいのに交換して念入りに配線チェックし、半田も一部抑え直して、再度電源を入れた。結局は同じように抵抗器から煙が出た。それも試験のために電源を入れた時は何にも起こらず、電源SW切った瞬間にでるのは前回と同じだった。
やや暗い気持ちで取り説をもう一度読み直したら、テストでは真空管を挿さない無負荷状態なので電源SWを切ったとき、抵抗器表面の塗料が熱で燃えて煙が出ることが有るが「気にするな」と書いてあった。 ならば最初から抵抗器を2Wから5Wくらいのものに替えておいてよね。
音出しをして思った、「キット屋さんの音作りはうまいな」。初段の6MB8は音が太い。EHの300Bはやや細いはずだがアンプ全体としては音はドンシャリで柔らかい。小型SPを上手に鳴らすに違いない。TU-8300と交換してKit LS3と組ませてみたいと思った。
登録:
投稿 (Atom)