(この記事は書き直しました。理由はプリアンプの電源電解コンデンサを交換してから再評価してみたらかなり印象が変わったからです。つまり不正確だったのを正しました)
JB-320LMに載せ替えるカップリングコンデンサを探していて、ERO MKT-1813に行き当たった。いきなりJBへ載せるのをやめて、音色が良く分かってるTU-8200に載せて試してみた。
取り替えた直後はたいへんひずみっぽい音で、先が思いやられると思ったが1時間くらいでやや落ち着いてきた。結局1週間は取り付けたままでいろいろ聴いたのでそろそろ感想を書いてみたい。
伸びる高音、量感のある低音は評判通りだが、音色には取り立てての特徴は無く素直でやや高音は強いが嫌な音ではない。 AudioCapに似ているが、あそこまで広帯域ではないが、聴きやすさはある。
ASCの載ったTU-8300との比較してみるとJazz再生でASCにやや分があるようだ。EROのほうがドンシャリ系でハイファイ系、ASCはキャンキャンする部分があるが独特の中高音に押しの強い音色。低音の量感はEROだがASCのほうには独特の軽やかさがある。
JBについては高音強めのコンデンサを搭載するのは抵抗があるのでEROは採用しないつもりだ。
TU-8200用として考えるならば弱点の低音が補強され、高音も伸びるため総合的にASCよりEROが好都合、TU-8200用のベストコンデンサとして採用することにした。
TU-8300もTU-8200同様に放置したままでは大人しい音、高音も伸び悩み、低音も出ない、総じて聴きやすい音にまとまってしまうので、EROの採用で低音補強、高音を伸ばして全体に元気のある音に変えることができる。
EROとTUシリーズの相性は大変良く、コストも安いので誰にお勧めできる。
途中プリアンプV-85の電源ブロックコンデンサを総取り替えした。もともとニチコンだったが25mm系のものがあまりなくて中国製のAudio用に交換したのだが音が一変したため、今までのアンプの評価結果にも影響があった。電源の電解コンデンサでここまで変換するとは思わなかった。
V-85は低音が豊かになり高音のピークが収まってフラット感が強くなった。そのため今までキンキンしていた高音もそうでもなくなった。 再度バランスを取りために球を交換したので、ガラッと音が変わってしまったのだ。
この状態でTU-8300(ASC)を聴いてみるとハイあがりになった。 ASCなので嫌な音はしないのだがカンカンしていて、TU-8300もEROに交換する必要がありそうだ。
ERO MKT-1813(NOS)は大変いい音で気に入りましたよ。
2015年5月18日月曜日
2015年5月7日木曜日
カップリングコンデンサ雑感
AudioCapが載ったJB-320LMは好みの音になっていないことは前回書いた。ちなみにAudioCapを由としているメーカーとしてSunAudioさんがあって、製品のLIMITED版にはAudioCapが載っているようだ。
SV-2A3という超ロングセラーの製品を持ち、以前に僕も所有していてその素直で実直な製品を作り続けているこの会社が間違うはずもないので、気になって300Bから2A3に交換してみた。
AudioCapと2A3の相性はなかなか良かった。AudioCapの嫌な部分が減って、解像度が高いことが相まって高い透明感となった音が出てきた。 しばらく聞いているとやはり僕のきらいな刺激的な部分も出てきたが、これは600Bとの関係もあると思う。 しかし他のSPで聴いても仕方ないのでここは変えて再評価はしない。 AudioCapは300Bよりも2A3に合う。
ASCコンデンサを載せたTU-8200とTU-8300は調子が良い。特にハモンドトランスに換装したTU-8300についてはもっとよくなった。 ASCコンデンサの音は「なりっぷりが良い」「音が太い」「ややザラザラ感があってJazzに向く」といったものだ。 高音にやや癖があるが音が細くならないのでAudioCapのような鋭さが無く聴きやすいが、解像感はAudioCapに劣る。
明らかにaudioCapのほうが音数が多い、というか気にしてなかった楽器が聞こえるようになる感じがあって、悪くはないがやや神経質でもあって、僕はおおらかな音のほうが好みだ。
TU-8200もTU-8300もフルレンジSP向きのアンプだと感じている。 友人宅のJBL 3Wayで鳴らしてみたときはまあまあのレベルであったが、友人のSV-2300SEに完全にノックアウトされたことがあった。
そうだ、フルレンジ向きのアンプと2Way/3Way向きのアンプは確かにあって、前者はシングルアンプで、後者はプッシュプルだと最近は思うようになった。
ではSV-320LMはどうなのか? 今のところはシングルアンプなのにフルレンジ向きとも言えない折衷な感想を持っているが、PPのMACTONEよりは間違いなくフルレンジ向きだ。ではSV-510SEと比べるとどうか? 高音の伸びや全体の音の押し出しでJBがSV-510に優るのだが、SPのコーンをなぞるようなあの音は出てこないので、SVに軍配が上がる。
JB-320LMは良くも悪くも現代アンプの音なので、ビンテージの600Bを鳴らしてSV-510に勝てないのは仕方のないことでもあろうが、現代スピーカーを持っていないのでカップリングコンデンサの到着を待っている次第だ、 ebayで注文したEROもTRWもNOS品で、これからJB-320LMの音を600Bに合うように仕向けていくつもりだ。
実はSPRAGUEやWEST-CAPのNOSコンデンサをストックしてはいるのだが、以前のテストで相当高音域が落ち込んだ経験があって、今回は使わないでいる。もしかするとJBには合うのかもしれないが、JB自体何度もコンデンサを交換できるような構造になっておらず、はんだづけを付けたりとったりしているため、ケーブルの先端の被膜は溶けてしまって、これ以上は一旦先端部を切って被膜を剥いて再度はんだ付けする必要が出てくる。 しかし線長に余裕がなく、もしかすると配線をし直さないといけなくなるのが嫌なのだ。
ではEROやTRWなら高音が落ち込まないのか? それは今の段階ではわからないのだが、予想としては落ち込まないと思っていて、実はNOSのオイルコンの経験はあってもフィルムコンの経験が無くて真偽のほどはわからない。到着してからのお楽しみだ。
SV-2A3という超ロングセラーの製品を持ち、以前に僕も所有していてその素直で実直な製品を作り続けているこの会社が間違うはずもないので、気になって300Bから2A3に交換してみた。
AudioCapと2A3の相性はなかなか良かった。AudioCapの嫌な部分が減って、解像度が高いことが相まって高い透明感となった音が出てきた。 しばらく聞いているとやはり僕のきらいな刺激的な部分も出てきたが、これは600Bとの関係もあると思う。 しかし他のSPで聴いても仕方ないのでここは変えて再評価はしない。 AudioCapは300Bよりも2A3に合う。
ASCコンデンサを載せたTU-8200とTU-8300は調子が良い。特にハモンドトランスに換装したTU-8300についてはもっとよくなった。 ASCコンデンサの音は「なりっぷりが良い」「音が太い」「ややザラザラ感があってJazzに向く」といったものだ。 高音にやや癖があるが音が細くならないのでAudioCapのような鋭さが無く聴きやすいが、解像感はAudioCapに劣る。
明らかにaudioCapのほうが音数が多い、というか気にしてなかった楽器が聞こえるようになる感じがあって、悪くはないがやや神経質でもあって、僕はおおらかな音のほうが好みだ。
TU-8200もTU-8300もフルレンジSP向きのアンプだと感じている。 友人宅のJBL 3Wayで鳴らしてみたときはまあまあのレベルであったが、友人のSV-2300SEに完全にノックアウトされたことがあった。
そうだ、フルレンジ向きのアンプと2Way/3Way向きのアンプは確かにあって、前者はシングルアンプで、後者はプッシュプルだと最近は思うようになった。
ではSV-320LMはどうなのか? 今のところはシングルアンプなのにフルレンジ向きとも言えない折衷な感想を持っているが、PPのMACTONEよりは間違いなくフルレンジ向きだ。ではSV-510SEと比べるとどうか? 高音の伸びや全体の音の押し出しでJBがSV-510に優るのだが、SPのコーンをなぞるようなあの音は出てこないので、SVに軍配が上がる。
JB-320LMは良くも悪くも現代アンプの音なので、ビンテージの600Bを鳴らしてSV-510に勝てないのは仕方のないことでもあろうが、現代スピーカーを持っていないのでカップリングコンデンサの到着を待っている次第だ、 ebayで注文したEROもTRWもNOS品で、これからJB-320LMの音を600Bに合うように仕向けていくつもりだ。
実はSPRAGUEやWEST-CAPのNOSコンデンサをストックしてはいるのだが、以前のテストで相当高音域が落ち込んだ経験があって、今回は使わないでいる。もしかするとJBには合うのかもしれないが、JB自体何度もコンデンサを交換できるような構造になっておらず、はんだづけを付けたりとったりしているため、ケーブルの先端の被膜は溶けてしまって、これ以上は一旦先端部を切って被膜を剥いて再度はんだ付けする必要が出てくる。 しかし線長に余裕がなく、もしかすると配線をし直さないといけなくなるのが嫌なのだ。
ではEROやTRWなら高音が落ち込まないのか? それは今の段階ではわからないのだが、予想としては落ち込まないと思っていて、実はNOSのオイルコンの経験はあってもフィルムコンの経験が無くて真偽のほどはわからない。到着してからのお楽しみだ。
2015年4月26日日曜日
TU-8200とTU-8300にASC X363を載せた件
「誰もがいい音だねと思う」と言われているASC(米国SHIZUKI)のX363コンデンサをTU-8200とTU-8300に載せてみた。
日本のSHIZUKIのコンデンサは大したことないが、米国ASCのは大変いいんだという記事を見ることがあって、実は以前から知っていたのだが単価も安いし、ビンテージコンの方がいいという思い込みがあって使わなかったのだが違っていた。 思えばずいぶん遠回りをしたものだ。
結果としてはASCのX363は相当よかった。 キット屋の大橋さんにDEL RITMOを薦められたが散々だった話をしたら、ASCもいいですよとのご意見、おまけに海神無線さんで売ってますと言われた。
海神無線さんはGaletto Audioさん同様、以前からたまに利用させていただいているお店だったので、さっそくASCのX363を注文、昨晩取り付けをしてみた。
TU-8300にはDEL RITMOがついていて、数量を間違えて4個しか買っていなかったんで、300Bへのカップリングはそのままで、初段とEL34/KT88へのカップリングコンデンサを交換した。
ASCの音はたいへん素直、音は太め、最初はザラザラ感あるが嫌ではない。音が前に出てくる。どちらかといえばJazz向きだと思った。総じて大変好みな音だった。
高音の伸びでDEL RITMOに負けるが、実はDEL RITMOが変だったことがわかる。くせもある高音だったのを伸びがあるとだけ解釈していたのだ。 ASCの高音は自然に伸び、そして自然に減衰する感じだ。
「声」が大変よくなった。これは大変重要なことで、声はすべての基本だと思っているので、声がいいことは全部がいいことにつながると思う。
TU-8200への換装の方がもっと効果が顕著だった。ASC X363はコストパフォーマンスが高く、安価に音質改善ができるので誰にも薦められると思う。
今日は「たいへんよくできました」の日で満足感が高かった。
日本のSHIZUKIのコンデンサは大したことないが、米国ASCのは大変いいんだという記事を見ることがあって、実は以前から知っていたのだが単価も安いし、ビンテージコンの方がいいという思い込みがあって使わなかったのだが違っていた。 思えばずいぶん遠回りをしたものだ。
結果としてはASCのX363は相当よかった。 キット屋の大橋さんにDEL RITMOを薦められたが散々だった話をしたら、ASCもいいですよとのご意見、おまけに海神無線さんで売ってますと言われた。
海神無線さんはGaletto Audioさん同様、以前からたまに利用させていただいているお店だったので、さっそくASCのX363を注文、昨晩取り付けをしてみた。
TU-8300にはDEL RITMOがついていて、数量を間違えて4個しか買っていなかったんで、300Bへのカップリングはそのままで、初段とEL34/KT88へのカップリングコンデンサを交換した。
ASCの音はたいへん素直、音は太め、最初はザラザラ感あるが嫌ではない。音が前に出てくる。どちらかといえばJazz向きだと思った。総じて大変好みな音だった。
高音の伸びでDEL RITMOに負けるが、実はDEL RITMOが変だったことがわかる。くせもある高音だったのを伸びがあるとだけ解釈していたのだ。 ASCの高音は自然に伸び、そして自然に減衰する感じだ。
「声」が大変よくなった。これは大変重要なことで、声はすべての基本だと思っているので、声がいいことは全部がいいことにつながると思う。
TU-8200への換装の方がもっと効果が顕著だった。ASC X363はコストパフォーマンスが高く、安価に音質改善ができるので誰にも薦められると思う。
今日は「たいへんよくできました」の日で満足感が高かった。
2015年4月12日日曜日
キット屋 JB-320LM のカップリングコンデンサ考
キット屋さんのJB-320LMを組み立ててから1週間ほど経ったので音が落ち着いてきて、いったいこのアンプの音はどんなものなのかが分かってきた。
球は交換してあって、6C6(RCA -> マツダ)、 El34(松下)、300B(曙光300B-98)の状態での評価であるので、球交換で印象に変化はあるとは思う。 マツダの6C6については低音の増強のためにRCAより泥臭いマツダ(東芝)系に変えてある。
とりあえず不満を中心に書いているのだが、僕が使い続けるには以下の問題をクリアにしたいと思うという意味で、決してひどいアンプという訳ではない。
一番の特徴は高音域にあると思われる。気を許すと音が刺さるくらい周波数的な伸びはあると思うが、ニュアンスが足らない。要は色気不足ということで、この点では銘記SV-501SEの足元に全然及ばない。
スケール感はSV-501のそれより大きいのはトランス寸法と重量の関係から当然か。
低音はSVがやや意図的に量感を伴うのに対し、JB-320LMの場合はトランスの余裕で量感をだすためより自然ではあるのだが、音色がいまいちよくない。 低音域の切れも今一歩で団子になる。
音のイメージに閉塞感があり、広がりが乏しく根暗だ。個々に音を鳴らすのは得意だが雰囲気が出ない。
今のところ改善出来そうな部分はコンデンサと球くらいなので、再度コンデンサ交換を考えている。
DEL RITMOのオイルコンは音がおとなしいとかかれているサイトもあるのだが、僕の経験ではそうでもない。 どちらかというと高音も低音も出て元気になるが一本調子な音だ。 SV-501SEに載せてあるJantzenオイルのような色気は出ないが、Jansenのようにどこにも特徴がない音とも違っていて、やや高音域にくせがあって元気になる方向にあると思う。 それで音が丸めのTUシリーズにはDEL RITMOが正解だと思うし、逆にJB-320のように最初から音がきつめのアンプには合わないのだと思えてならない。
JB-320LMに今求めたい音は、もっとしなやかで、もっと色気があって、高音域に硬さを伴わないようにして、出来たら音が左右いっぱいに広がってもらいたい。
左右に広がってほしいという点ではSV-501SEも及第点でなく、今まで所有していたアンプで唯一ダック電子堂の6V6シングルアンプが最も優秀であったので、ここは設計上で決まってしまっている要素かもしれない。
JBの場合、アンプの価格が10万円~20万円のレンジにあるために1個5,000円もするコンデンサはルール違反のような気がするので、いろいろ調べた結果でJantzen Z-Capを選んだ。 彼の有名なマロニエオーディオさんのHPではこれよりもムンドルフのSilver Goldをお勧めするとかかれていたが、ムンドルフのは1組5,000円オーバーで、JBには使えない。 m-cap Supremeあたりがライバルになるのだが、今回は高音域の抑制という意味でJantzenにした。
球は交換してあって、6C6(RCA -> マツダ)、 El34(松下)、300B(曙光300B-98)の状態での評価であるので、球交換で印象に変化はあるとは思う。 マツダの6C6については低音の増強のためにRCAより泥臭いマツダ(東芝)系に変えてある。
とりあえず不満を中心に書いているのだが、僕が使い続けるには以下の問題をクリアにしたいと思うという意味で、決してひどいアンプという訳ではない。
一番の特徴は高音域にあると思われる。気を許すと音が刺さるくらい周波数的な伸びはあると思うが、ニュアンスが足らない。要は色気不足ということで、この点では銘記SV-501SEの足元に全然及ばない。
スケール感はSV-501のそれより大きいのはトランス寸法と重量の関係から当然か。
低音はSVがやや意図的に量感を伴うのに対し、JB-320LMの場合はトランスの余裕で量感をだすためより自然ではあるのだが、音色がいまいちよくない。 低音域の切れも今一歩で団子になる。
音のイメージに閉塞感があり、広がりが乏しく根暗だ。個々に音を鳴らすのは得意だが雰囲気が出ない。
今のところ改善出来そうな部分はコンデンサと球くらいなので、再度コンデンサ交換を考えている。
DEL RITMOのオイルコンは音がおとなしいとかかれているサイトもあるのだが、僕の経験ではそうでもない。 どちらかというと高音も低音も出て元気になるが一本調子な音だ。 SV-501SEに載せてあるJantzenオイルのような色気は出ないが、Jansenのようにどこにも特徴がない音とも違っていて、やや高音域にくせがあって元気になる方向にあると思う。 それで音が丸めのTUシリーズにはDEL RITMOが正解だと思うし、逆にJB-320のように最初から音がきつめのアンプには合わないのだと思えてならない。
JB-320LMに今求めたい音は、もっとしなやかで、もっと色気があって、高音域に硬さを伴わないようにして、出来たら音が左右いっぱいに広がってもらいたい。
左右に広がってほしいという点ではSV-501SEも及第点でなく、今まで所有していたアンプで唯一ダック電子堂の6V6シングルアンプが最も優秀であったので、ここは設計上で決まってしまっている要素かもしれない。
JBの場合、アンプの価格が10万円~20万円のレンジにあるために1個5,000円もするコンデンサはルール違反のような気がするので、いろいろ調べた結果でJantzen Z-Capを選んだ。 彼の有名なマロニエオーディオさんのHPではこれよりもムンドルフのSilver Goldをお勧めするとかかれていたが、ムンドルフのは1組5,000円オーバーで、JBには使えない。 m-cap Supremeあたりがライバルになるのだが、今回は高音域の抑制という意味でJantzenにした。
手に入ったらこの続きを載せたいのだが、前述の理由からTU-8300についてはDEL RITMOのままでいいと思う。 TU-8200についても今はAudioCapなのだが、後日DEL RITMOに交換したい。
2015年2月26日木曜日
TU-8300の音が劇的に良くなる
注文したハモンドのトランスはまだ来ないのだが、別な観点からTU-8300の音が劇的に良くなる方法を見つけた。
それは「プリアンプにオペアンプを入れ替えたAGI 511を使う」というもので、要はTU-8200とTU-8300と音的に相性が抜群で悪いところを補う関係になる。
AGI 511のオペアンプは元もとはLF357なのだが古くなってるので新しいものに交換するのもいいが、今回は強化版のOPA627BPにしたら音がかなり良くなった。やや低音が強いのもTU-8200, TU-8300には都合が良い。音が張り出してくるがこれもTU-8200, TU-8300には好都合だ。
もともとはAGI 511は素晴らしい音だったらしいが、中古で買ったAGIは音が伸びきらなかったので、VR交換、電源コンデンサ交換、端子清掃でも改善せずに困っていたのだが、原因はオペアンプにあったようだ。 交換後の高音の伸びは本物になった。
実は元々付いてたLF357を新品のLF357に交換するだけでも効果があるかもしれない(これは後日試します)が、今回のマークレビンソンにも載ってるOPA627はなかなかのモノだった。
このアンプを組み合わせてAltec 600Bを鳴らした限りはかなり満足だった。
TU-8200とTU-8300はAGI 511との相性が抜群なようだ。 もしかしてTU-8500をと思っていたがそれならば中古のAGI 511を買おう。
それは「プリアンプにオペアンプを入れ替えたAGI 511を使う」というもので、要はTU-8200とTU-8300と音的に相性が抜群で悪いところを補う関係になる。
AGI 511のオペアンプは元もとはLF357なのだが古くなってるので新しいものに交換するのもいいが、今回は強化版のOPA627BPにしたら音がかなり良くなった。やや低音が強いのもTU-8200, TU-8300には都合が良い。音が張り出してくるがこれもTU-8200, TU-8300には好都合だ。
もともとはAGI 511は素晴らしい音だったらしいが、中古で買ったAGIは音が伸びきらなかったので、VR交換、電源コンデンサ交換、端子清掃でも改善せずに困っていたのだが、原因はオペアンプにあったようだ。 交換後の高音の伸びは本物になった。
実は元々付いてたLF357を新品のLF357に交換するだけでも効果があるかもしれない(これは後日試します)が、今回のマークレビンソンにも載ってるOPA627はなかなかのモノだった。
このアンプを組み合わせてAltec 600Bを鳴らした限りはかなり満足だった。
TU-8200とTU-8300はAGI 511との相性が抜群なようだ。 もしかしてTU-8500をと思っていたがそれならば中古のAGI 511を買おう。
2014年10月18日土曜日
TU-8200はなかなか良いと再認識した件
ElekitのTU-8200はそこそこ良い音だと思ってはいたのだが、ダック電子堂のM162と鳴らし比べてみて、改めて良い音だと思う。
僕の好みの構成は、前段12AU7に東芝の8514AまたはGDのE82CC、パワー管はエレハモのEL34(KT88でもいい)で、カップリングコンデンサが交換してあるもの(今はAudioCap)なのでオリジナルのままでは無いが、これもプリアンプを使わずDACダイレクトのほうが音がピュアだ。
M162のほうが音場表現が優れているが、逆にTU-8200では1個1個の音を鳴らすのが得意だ。はっきりくっきりしていないのは両社ともだが、音の純度が高いのはTU-8200のほうだ。値段差は3倍くらいあるので、その割にTU-8200の善戦が目立つ。
DACとの接続線だが通常はゴッサムのGAC-4/1だが、今回は単線ものにして音をよりシャープにしたほうが良かった。
夜にフルレンジスピーカーを小音量で楽しむには十分な音質だと思った。
僕の好みの構成は、前段12AU7に東芝の8514AまたはGDのE82CC、パワー管はエレハモのEL34(KT88でもいい)で、カップリングコンデンサが交換してあるもの(今はAudioCap)なのでオリジナルのままでは無いが、これもプリアンプを使わずDACダイレクトのほうが音がピュアだ。
M162のほうが音場表現が優れているが、逆にTU-8200では1個1個の音を鳴らすのが得意だ。はっきりくっきりしていないのは両社ともだが、音の純度が高いのはTU-8200のほうだ。値段差は3倍くらいあるので、その割にTU-8200の善戦が目立つ。
DACとの接続線だが通常はゴッサムのGAC-4/1だが、今回は単線ものにして音をよりシャープにしたほうが良かった。
夜にフルレンジスピーカーを小音量で楽しむには十分な音質だと思った。
2014年6月17日火曜日
TU-8200にAudioCapを
さんざ羽陽曲折してTU-8200にAudioCapを取り付ける羽目になった。
結果オーライ、高音もちゃんと出るようになったし低音の量感も問題ない。 結局SpragueのVitamin-Qは取ってしまったが、完成度は上がったと思う。
ずっと聴いているが違和感なし、VitaminQ並の低音、張り出す中音、癖が無く聞きやすい高音の三拍子が揃った。 一応の完成形になったと思う。
結果オーライ、高音もちゃんと出るようになったし低音の量感も問題ない。 結局SpragueのVitamin-Qは取ってしまったが、完成度は上がったと思う。
ずっと聴いているが違和感なし、VitaminQ並の低音、張り出す中音、癖が無く聞きやすい高音の三拍子が揃った。 一応の完成形になったと思う。
2014年6月14日土曜日
音楽的な音 audioCap
300B シングルアンプに付けたAudioCapはだいぶ良くなってきた。最初は低音過多だったが今は良いバランスで鳴っている。 音も明るいし総じて「音楽重視型コンデンサ」と思った。
低音は量感を伴いやや開放的(引き締まっているわけではないという意味)、中音が前に出てきていい具合、高音も良く伸びて細くならないしピークもない聞きやすい音だ。
値段を考えると素晴らしいコンデンサと思う。
しばらく300Bばかり聴いていたので、TU-8200に戻してみて気が付いた。
「高音が伸びてない」
あれだけじゃじゃ馬な高音を慣らすために使ったビンテージコンデンサが仇になったのか。1時間くらい鳴らしてみたけどやっぱり高音が伸びない。 日ごろ使っているAltecフルレンジ409や755で聴く限り気にならなかったのだが、KEF 104ABにしてからは明らかに高音が伸びていないのが気になる。
先日の書き込みで「TU-8200にはSprague Vitamin Q」と書いてしまって何なのだが、実は間違っていたかもしれない。
今晩あたりTU-8200をAudio Capに付け替えて確かめてみたい。
低音は量感を伴いやや開放的(引き締まっているわけではないという意味)、中音が前に出てきていい具合、高音も良く伸びて細くならないしピークもない聞きやすい音だ。
値段を考えると素晴らしいコンデンサと思う。
しばらく300Bばかり聴いていたので、TU-8200に戻してみて気が付いた。
「高音が伸びてない」
あれだけじゃじゃ馬な高音を慣らすために使ったビンテージコンデンサが仇になったのか。1時間くらい鳴らしてみたけどやっぱり高音が伸びない。 日ごろ使っているAltecフルレンジ409や755で聴く限り気にならなかったのだが、KEF 104ABにしてからは明らかに高音が伸びていないのが気になる。
先日の書き込みで「TU-8200にはSprague Vitamin Q」と書いてしまって何なのだが、実は間違っていたかもしれない。
今晩あたりTU-8200をAudio Capに付け替えて確かめてみたい。
2014年6月1日日曜日
カップリングコンデンサ考察
TU-8200のカップリングコンデンサ交換実験は、結果的にSpragueのVitamin-Qが良い結果だったので、別の300Bアンプのカップリングを交換してみようと考えた。
この300Bアンプは音は素直なのだが、素直すぎて物足らない面がある。 やや高音が強めで音が音が細くなる傾向がある。 たぶんクラッシックを聞くならばばっちりなのだろうが、Jazzしか聞かない僕には合わないので、傾向として高音を抑え、低音を増やし、全体に泥臭さを足したい。
そのままVitamin-Qでは面白くないし、ビンテージコンデンサのほうが現行コンデンサよりも音が良い気がしていたので、以前から気になってたWEST-CAP 0.1μF 1000Vをヤフオクで入手、これに換えてみた。
寸法が大き目だったので取り付けるのが大変で、何とか取り付けて音を出してみた。
「もこもこではっきりしない」「高音が出ない」「解像感が無い」
かの有名なWEST-CAP、容量も計ったみて正常だったし、端子も磨いてからハンダ付けをしたのにかなりぼやけた音だ。 エージングが必要だろうと思い、およそ1週間くらい我慢して使ってみたが改善が少ない。
「さあ、どうしようか」 「やはりここは以前うまくいったSprague Vitamin-Qでしょう」
で、再度ebayでSprague入手、交換してみた。
付けた瞬間WEST-CAPよりは音がはっきりしていて、全体のボケも少ない。 エージングが進めばもっと良くなるに違いないと思い、さらに1週間程度使ってみた。
「結果としては80点くらい、高音の伸びが足らない」
理由はたぶん誰かがネットに書いていた通り、要するに「古くなってる」からだと思う。容量は0.1μFあっても高域の特性が30年経った今もそのまま保たれているとは思えない。
あらためて書くが、TU-8200の場合は、SpragueのVitamin-Qがかなりベストに近いと思っている。現行のコンデンサではダメなのは、TUがそれなりに中高域が強いことが原因と思うが、多少くたびれたSprague 30年物がちょうどいい。 Sprague版のTU-8200はそれでも中高音は弱くないし、解像度もかなり高く、低音はSpragueのおかげで豊かになったがトランスの寸法の制約か、重みは無い。
ただ、今回のことでビンテージコンデンサがいつも良いとは限らないとも認識できた。
この300Bアンプは音は素直なのだが、素直すぎて物足らない面がある。 やや高音が強めで音が音が細くなる傾向がある。 たぶんクラッシックを聞くならばばっちりなのだろうが、Jazzしか聞かない僕には合わないので、傾向として高音を抑え、低音を増やし、全体に泥臭さを足したい。
そのままVitamin-Qでは面白くないし、ビンテージコンデンサのほうが現行コンデンサよりも音が良い気がしていたので、以前から気になってたWEST-CAP 0.1μF 1000Vをヤフオクで入手、これに換えてみた。
寸法が大き目だったので取り付けるのが大変で、何とか取り付けて音を出してみた。
「もこもこではっきりしない」「高音が出ない」「解像感が無い」
かの有名なWEST-CAP、容量も計ったみて正常だったし、端子も磨いてからハンダ付けをしたのにかなりぼやけた音だ。 エージングが必要だろうと思い、およそ1週間くらい我慢して使ってみたが改善が少ない。
「さあ、どうしようか」 「やはりここは以前うまくいったSprague Vitamin-Qでしょう」
で、再度ebayでSprague入手、交換してみた。
付けた瞬間WEST-CAPよりは音がはっきりしていて、全体のボケも少ない。 エージングが進めばもっと良くなるに違いないと思い、さらに1週間程度使ってみた。
「結果としては80点くらい、高音の伸びが足らない」
理由はたぶん誰かがネットに書いていた通り、要するに「古くなってる」からだと思う。容量は0.1μFあっても高域の特性が30年経った今もそのまま保たれているとは思えない。
あらためて書くが、TU-8200の場合は、SpragueのVitamin-Qがかなりベストに近いと思っている。現行のコンデンサではダメなのは、TUがそれなりに中高域が強いことが原因と思うが、多少くたびれたSprague 30年物がちょうどいい。 Sprague版のTU-8200はそれでも中高音は弱くないし、解像度もかなり高く、低音はSpragueのおかげで豊かになったがトランスの寸法の制約か、重みは無い。
ただ、今回のことでビンテージコンデンサがいつも良いとは限らないとも認識できた。
2014年3月11日火曜日
TU-8200 6L6GC
個人的にはEL34が一番好きだ。たぶんそれはMACTONEのMA-34を大変気に入ってるせいだと思う。 いろいろ試しては鵜様曲折して結局このアンプに戻ってきてしまう。 単に音がいいだけではなく好みの音を出してくれるかどうかが重要なのだがMA-34はそのとおり、以前も書いたが何でこんないいアンプを今は販売しないのだろうか。
それでTU-8200にも最初からEL34を挿して音決めをしていった。 音が決まった後にどうせならと元々付いていたエレハモの6L6GCを付けてみてびっくりした。 低音が軽めにはなるが代わりに中高音がまさに美音、肌触りが良くて、解像感ありながらも音がやさしい。ボケるわけではなくやさしい美音なのだ。
実は6L6GCってこんなに音良かったのか、知らなかった・・・
あるブログに東芝の6L6GCが良かったと書いてあったので、東芝のものをヤフオクで落としてみた。 早速聴いてみると音に迫力があり、低音、パンチなどが出て音は確かに良くなった。 ただこの方向ならGDのKT-88でもいいのではないだろうか。 TU-8200はKT-88もそのままで使えるのだから、無理してNOSの東芝を探す必要が見つからない。 豊かな低音の代償として美しい中高音を失った気がする。
海外のネットの評判を見てたらSvetlana Winged-Cの6L6GCが良いと書いてあった。ペア1万円くらいなので試してみたいが、どうせならMatched Quadで4本買ってみよう。
それでTU-8200にも最初からEL34を挿して音決めをしていった。 音が決まった後にどうせならと元々付いていたエレハモの6L6GCを付けてみてびっくりした。 低音が軽めにはなるが代わりに中高音がまさに美音、肌触りが良くて、解像感ありながらも音がやさしい。ボケるわけではなくやさしい美音なのだ。
実は6L6GCってこんなに音良かったのか、知らなかった・・・
あるブログに東芝の6L6GCが良かったと書いてあったので、東芝のものをヤフオクで落としてみた。 早速聴いてみると音に迫力があり、低音、パンチなどが出て音は確かに良くなった。 ただこの方向ならGDのKT-88でもいいのではないだろうか。 TU-8200はKT-88もそのままで使えるのだから、無理してNOSの東芝を探す必要が見つからない。 豊かな低音の代償として美しい中高音を失った気がする。
海外のネットの評判を見てたらSvetlana Winged-Cの6L6GCが良いと書いてあった。ペア1万円くらいなので試してみたいが、どうせならMatched Quadで4本買ってみよう。
2014年3月8日土曜日
されどMullard
TU-8200のプリ球選定のため12AU7(ECC82)をいろいろ揃えて聴き比べをすることにした。
SYLVANIAは元気が良い音で中高音が冴えるが、高音出すぎでこのアンプには合わない。GEは音が落ち着くがSYLVANIAと比べて低音の量感も高音の伸びも減って、中音重視のやや元気の無い音になった。いつも思うのだがGEは音を丸める傾向があるのでマッチする場面が少ない。
Philips MINIWATTは予想通り高音の伸びやかさが印象的。低音も割と出て音がきれいなのだがやはり全体には高音過多だ。 KEN RAD これはいい。耽美な美しさと艶があって大人の音だ。
ここでMullardのECC82に載せ替えてみる。実は先日プリアンプの球をCV4003(ECC82の高信頼管)に変えてから、Mullardの球に寄せる信頼感がTelefunkenより上になったので、こっそり4本ほどECC82を買っておいた。
・・・・最初から他の球とはレベルが違う音。 艶があり幅があり高音が伸びやかなのにうるさくならず文句を言う点がが少ない。 これでは勝負にはならないと思った。
ただ皆が良いというものがそのままよくて、いろいろやっても結局その結果に終わった時独特の残念な気持ちになっていた。 値段も高いけどそれなりのことはある球だ。
SYLVANIAは元気が良い音で中高音が冴えるが、高音出すぎでこのアンプには合わない。GEは音が落ち着くがSYLVANIAと比べて低音の量感も高音の伸びも減って、中音重視のやや元気の無い音になった。いつも思うのだがGEは音を丸める傾向があるのでマッチする場面が少ない。
Philips MINIWATTは予想通り高音の伸びやかさが印象的。低音も割と出て音がきれいなのだがやはり全体には高音過多だ。 KEN RAD これはいい。耽美な美しさと艶があって大人の音だ。
ここでMullardのECC82に載せ替えてみる。実は先日プリアンプの球をCV4003(ECC82の高信頼管)に変えてから、Mullardの球に寄せる信頼感がTelefunkenより上になったので、こっそり4本ほどECC82を買っておいた。
・・・・最初から他の球とはレベルが違う音。 艶があり幅があり高音が伸びやかなのにうるさくならず文句を言う点がが少ない。 これでは勝負にはならないと思った。
ただ皆が良いというものがそのままよくて、いろいろやっても結局その結果に終わった時独特の残念な気持ちになっていた。 値段も高いけどそれなりのことはある球だ。
2014年3月5日水曜日
まる1日経ったVitamin Q
TU-8200のカップリングコンデンサ4個をSprague Vitamin Qに交換してまる1日経った。 短時間の割には意外にもかなり音がこなれてきたので、そろそろ感想を書いてみることにする。
一言、「良くなった」と思う。
低音の量感はだいぶ増えた。 大型のトランスを搭載したアンプではないので限界はあるがそれでも音楽を楽しむのに十分な水準まで近づいた。 全体に雑味が消え、尖った高音の先がすこし丸くなった。音が濃くなって艶もある。 東芝の12AU7を付けてみるときにいつも感じるある種の雑味感がかなり減って聞こえた。 球交換の差異は如実に出るようになったが、どの球にしても一定の幅の中に収めてくれるようなうまい鳴り方をしてくれる。 アンプ全体がコンデンサの音に支配されていることが良く分かる。
この段階での球組み合わせは、プリ球に東芝と言いたいところだがアンプの音がきれいになったことで東芝の「パンチがきいた音」や「強調されたキレ」みたいなところに抵抗があるので採用しない。
松下では高音が出過ぎ、GDのE82CC-01は良いのだが、高音の透明感とキレがもう一歩。SiemensのECC82は音全体に緊張感が走るがなかなか良く、低音の量感とキレはこれが一番いいが、すこし高音が出過ぎてしまうのでさてどうしようかと考えた。
実はGolden Dragonは米国PM Concepts社という商社の商品で、生産地は中国。 Golden Dragonの姉妹球にPMという球がある。 PMの12AU7はGolden Dragonとは音が全然違って、慣らしが終わるまでは「ど派手な音」、「ひずみっぽいけど型破ってて面白い音」だが、慣らしが終わると実にまっとうな音に変化してくれる。 もちろん派手系の代表としてであるが。
そのPMの12AU7を今は付けている。 全体に痩せたところが無く過不足ない中域の音が良く出るようになった。 音は濃いめで誇張されたとことが無く、低音から高音まできっちり濃い目で出てくれる。
TU-8200は組み立てた当初からするとずいぶん良い音になったものだ・・・と自己満足。
一言、「良くなった」と思う。
低音の量感はだいぶ増えた。 大型のトランスを搭載したアンプではないので限界はあるがそれでも音楽を楽しむのに十分な水準まで近づいた。 全体に雑味が消え、尖った高音の先がすこし丸くなった。音が濃くなって艶もある。 東芝の12AU7を付けてみるときにいつも感じるある種の雑味感がかなり減って聞こえた。 球交換の差異は如実に出るようになったが、どの球にしても一定の幅の中に収めてくれるようなうまい鳴り方をしてくれる。 アンプ全体がコンデンサの音に支配されていることが良く分かる。
この段階での球組み合わせは、プリ球に東芝と言いたいところだがアンプの音がきれいになったことで東芝の「パンチがきいた音」や「強調されたキレ」みたいなところに抵抗があるので採用しない。
松下では高音が出過ぎ、GDのE82CC-01は良いのだが、高音の透明感とキレがもう一歩。SiemensのECC82は音全体に緊張感が走るがなかなか良く、低音の量感とキレはこれが一番いいが、すこし高音が出過ぎてしまうのでさてどうしようかと考えた。
実はGolden Dragonは米国PM Concepts社という商社の商品で、生産地は中国。 Golden Dragonの姉妹球にPMという球がある。 PMの12AU7はGolden Dragonとは音が全然違って、慣らしが終わるまでは「ど派手な音」、「ひずみっぽいけど型破ってて面白い音」だが、慣らしが終わると実にまっとうな音に変化してくれる。 もちろん派手系の代表としてであるが。
TU-8200は組み立てた当初からするとずいぶん良い音になったものだ・・・と自己満足。
2014年3月4日火曜日
Sprague Vitamin Q
やっと届きました、Sprague Vitamin Q。LC1メーターで容量を計ってみましたら0.978~1.001μFで4本とも割とバラツキが少ないし容量抜けもありませんでした。 TU-8200最後の手入れと思い、先日取り付けたオレンジドロップを外してVitamin Q取り付けました。もちろん足は軽くサンドペーパーで磨きました。
「巻きの外側を電圧の高い側に」ということらしいので回路図見ながらそのようになるように方向を合わせて、TU-8200の場合はコンデンサを取り換えらるようにスペースが用意されているものの、Vitamin Qが大きすぎてややはみ出したので、足をそれなりに曲げてハンダ付け。 高さも調整しないと2枚重ねの基板が接触してしまいますので要注意です。
組立直して電源を入れてみました。 球はプリ球が松下の12AU7、パワー球がエレハモのEL34です。最初の印象は「おおー、雰囲気がある音になった」でした。
いろいろ聴くうちに「低音はオレンジドロップや松下のフィルムの時のほうが量感有った」とか「高音はきれいになった」、「細かい音が出る」などの印象ですが、オイル系コンデンサの場合は1か月くらいのエージングが要るとのことで、今の段階ではその成果が発揮てきていないと思うことにして、しばらくまめに電源を入れることにします。
半日経ったこの段階では「細かな音が出るようになった」、「高音がきれいになった」、「音の太さが減った」、「雑味感が減った」などですが、何とも言えない不思議な補正感がある音です。 そうです以前SV-501SEにJensenのオイルコンデンサを付けたときに感じたあの音がします。 きっちり上から下まで音は出るけど鋭すぎず、もたつき過ぎない音です。 キャンキャンキーキーするところも上手に耳に痛く無いようにして届けてくれるような音です。
このままエージングが進んで音が太目になってくれるとさらに良いのですが・・・。
「巻きの外側を電圧の高い側に」ということらしいので回路図見ながらそのようになるように方向を合わせて、TU-8200の場合はコンデンサを取り換えらるようにスペースが用意されているものの、Vitamin Qが大きすぎてややはみ出したので、足をそれなりに曲げてハンダ付け。 高さも調整しないと2枚重ねの基板が接触してしまいますので要注意です。
組立直して電源を入れてみました。 球はプリ球が松下の12AU7、パワー球がエレハモのEL34です。最初の印象は「おおー、雰囲気がある音になった」でした。
いろいろ聴くうちに「低音はオレンジドロップや松下のフィルムの時のほうが量感有った」とか「高音はきれいになった」、「細かい音が出る」などの印象ですが、オイル系コンデンサの場合は1か月くらいのエージングが要るとのことで、今の段階ではその成果が発揮てきていないと思うことにして、しばらくまめに電源を入れることにします。
半日経ったこの段階では「細かな音が出るようになった」、「高音がきれいになった」、「音の太さが減った」、「雑味感が減った」などですが、何とも言えない不思議な補正感がある音です。 そうです以前SV-501SEにJensenのオイルコンデンサを付けたときに感じたあの音がします。 きっちり上から下まで音は出るけど鋭すぎず、もたつき過ぎない音です。 キャンキャンキーキーするところも上手に耳に痛く無いようにして届けてくれるような音です。
このままエージングが進んで音が太目になってくれるとさらに良いのですが・・・。
2014年3月1日土曜日
只今の球選定ベスト組み合わせ
TU-8200のカップリングとしてオレンジドロップになっている状態ですが、プリアンプの調整後のTU-8300自身の球選定ベスト組み合わせは、今のところはプリ球は「松下の12AU7」、パワー球は「エレハモのEL34」ということになりました。 低音をエレハモが補い、高音の伸びを松下が助け、全体の汚れを松下が抑え、ハリのある音にエレハモがしています。
かなりいい感じになってきましたが、Vitamin Qで改善するのか楽しみです。
かなりいい感じになってきましたが、Vitamin Qで改善するのか楽しみです。
2014年2月28日金曜日
プリアンプの球交換
TU-8200の低音が軽めなのを改善しようと、いろいろ球を交換してたのだがしっくりこない。で、同環境にTU-8200の代わりに300Bシングルで聴いてみたらそれでも傾向が同じだったので、低音はTU-8200のせいではないと考えました。
プリアンプのECC82がSYLVANIAなので勢いはあるけど中音重視で低音は軽め。これを虎の子のCV4003(MullardのECC82の高級版)に変えてみたら劇改善。 低音は出るし高域に艶が乗って総じて濃い音になりました。
付けたのは写真と同じものなのですが、これは今回の件で気を良くしてebayで1組かったものの写真です。 値段はそこそこ高いけどそれなりの劇的効果をもたらしてくれる良い球。
TU-8200の低音は300Bシングルのそれよりは軽め、しかし普通に使うには十分。 プリ球はGolden DragonのE82CC-01に戻しました。 高音の伸びがやや足らないけどケーブルとかで調整できる範囲に入ってきました。
あとはVataminQコンデンサが来るのを待つのみです。発送はされてるみたいです。
プリアンプのECC82がSYLVANIAなので勢いはあるけど中音重視で低音は軽め。これを虎の子のCV4003(MullardのECC82の高級版)に変えてみたら劇改善。 低音は出るし高域に艶が乗って総じて濃い音になりました。
付けたのは写真と同じものなのですが、これは今回の件で気を良くしてebayで1組かったものの写真です。 値段はそこそこ高いけどそれなりの劇的効果をもたらしてくれる良い球。
TU-8200の低音は300Bシングルのそれよりは軽め、しかし普通に使うには十分。 プリ球はGolden DragonのE82CC-01に戻しました。 高音の伸びがやや足らないけどケーブルとかで調整できる範囲に入ってきました。
あとはVataminQコンデンサが来るのを待つのみです。発送はされてるみたいです。
2014年2月23日日曜日
オレンジドロップの音が変わってきた
付け替えてから5時間くらい経ちました。 その間球を交換してみたりしていましたがここにきてどうも高音が伸び始めたようです。 オリジナルの松下コンデンサと同傾向の音になってきました。まったく同じかというとそれは違います。中音の音の幅は改善点として残ったまま、高音だけが伸びた感じになってきました。
もう少し落ち着くまでは何とも言えない雰囲気になりました。
もう少し落ち着くまでは何とも言えない雰囲気になりました。
オレンジドロップに取り換える
TU-8200のカップリングコンデンサをオレンジドロップの0.1μFに交換しました。もともとは松下のフィルムコンデンサが付いていまして、これはこれでなかなか評判が良いものです。
交換してしばらく聴いています。 エージングにそれなりの時間がかかると思いますのでこの段階での評価は後日変わってしまうかもしれませんが、1時間くらい経って思ったのは、
*高音のピーキーな部分が収まった
*中音の充実感が増した
*響きが良くなってスケール感が増した
音の傾向に変化はありませんが、先の球選定で多くの球がどうしても高音過多になってしまったのでGolden Dragon E82CCでバランスとったのですが、実は必要が無くなってしまったかもしれません。 今の状態ではやや高音が物足らない感じですので、球選定をまたやり直さないといけませんが、高音が出ても構わないなら使えそうな球が増えると思います。
高音のピーク感は実は松下のフィルムコンデンサの影響だったと推測しています。
この後しばらく鳴らしてみて、球の再選定をしてみたいと思います。
交換してしばらく聴いています。 エージングにそれなりの時間がかかると思いますのでこの段階での評価は後日変わってしまうかもしれませんが、1時間くらい経って思ったのは、
*高音のピーキーな部分が収まった
*中音の充実感が増した
*響きが良くなってスケール感が増した
音の傾向に変化はありませんが、先の球選定で多くの球がどうしても高音過多になってしまったのでGolden Dragon E82CCでバランスとったのですが、実は必要が無くなってしまったかもしれません。 今の状態ではやや高音が物足らない感じですので、球選定をまたやり直さないといけませんが、高音が出ても構わないなら使えそうな球が増えると思います。
高音のピーク感は実は松下のフィルムコンデンサの影響だったと推測しています。
この後しばらく鳴らしてみて、球の再選定をしてみたいと思います。
2014年2月21日金曜日
Sprague Vitamin Q 落札
せっかくフィルムコンデンサ買ったんですが、ebayでSprague Vitamin Qがほどほどの値段で出てるのを見つけてしまって即買いしてしまいました。 1個1.000円くらいでした。
ただ旧いコンデンサは容量抜けの可能性もありますし、Sprague自体が容量が適当みたいなのでLCRメーターでテストをしてから使わないといけません。 去年買ったLCRメーターのキットがまだ組立していない状態でありますので、急いで作ることにします。 いろいろ楽しみです。
ただ旧いコンデンサは容量抜けの可能性もありますし、Sprague自体が容量が適当みたいなのでLCRメーターでテストをしてから使わないといけません。 去年買ったLCRメーターのキットがまだ組立していない状態でありますので、急いで作ることにします。 いろいろ楽しみです。
2014年2月19日水曜日
Golden Dragon E82CC-01 にしてみた
東芝の5814Aですがちょっとやり過ぎみたいです。
12AU7も同じく東芝球の場合低音が出てメリハリが効く音になりますが、レッドガーランドのピアノが「カンカン」というのには閉口してしまいました。
1組だけ持っているGolden DragonのE82CC-01という金メッキ足の高信頼管の12AU7を付けてみたらこのほうがいいです。 カンカン言わないし低音それなりに出てくれて音も濃いめです。
結局コンデンサはSuprague ビタミンQ 9個セットが$100で落とせなくて、$150も必要だったことがわかりすっかり興ざめです。 アンプの価格を考えたらもったいなくて使えませんので、結局パンテックさんへTRWの.1μF600Vの赤いのと、オレンジドロップ(SBEのほう)を注文しました。 1個300円くらいのコンデンサですが、このくらいが価格的にも良いバランスではないでしょうか。
国内にGolden Dragon E82CC-01が無いみたいでしたので、PM Componentへとりあえず6個ばかり注文しました。 この球、現在生産されている12AU7の中で一番良いと思います。
12AU7も同じく東芝球の場合低音が出てメリハリが効く音になりますが、レッドガーランドのピアノが「カンカン」というのには閉口してしまいました。
1組だけ持っているGolden DragonのE82CC-01という金メッキ足の高信頼管の12AU7を付けてみたらこのほうがいいです。 カンカン言わないし低音それなりに出てくれて音も濃いめです。
結局コンデンサはSuprague ビタミンQ 9個セットが$100で落とせなくて、$150も必要だったことがわかりすっかり興ざめです。 アンプの価格を考えたらもったいなくて使えませんので、結局パンテックさんへTRWの.1μF600Vの赤いのと、オレンジドロップ(SBEのほう)を注文しました。 1個300円くらいのコンデンサですが、このくらいが価格的にも良いバランスではないでしょうか。
国内にGolden Dragon E82CC-01が無いみたいでしたので、PM Componentへとりあえず6個ばかり注文しました。 この球、現在生産されている12AU7の中で一番良いと思います。
2014年2月17日月曜日
コンデンサまだ変えてない
先にカップリングコンデンサを交換するぞ、的な書き込みしたのですがまだ替えてません。
ebayで落札しそこなったのです。 最近はつくずく日本の経済的勢力が衰えていることを実感しています。 ebayでの値付けがどんどんあがってとても買えない価格になってしまうことが良くあるからです。 ともすると国内のほうが安価なことがありまして、だんだんebayでの買い物に優位性が無くなっているように感じで居ます。
とはいえ、交換用にSpragueのVitamin Qを入札中です。 落とせるかどうかわかりませんので、しばらくの間は球交換で遊んでいました。
TU-8200はともすると音が箱庭的になります。 スケールの小さいこじんまりした元気のない音、とくに音量を絞って使うとそうなりがちです。 球の交換である程度カバーできないかいろいろやってみまして、結局「東芝の5814A」と「松下の6CA7」という組み合わせが自分環境でベストでした。
先日はエレハモのEL34が良いと書きましたが、長らく聞いていると雑味が気になるようになりました。もともとエレハモの球はどれも元気が良いのですが雑味が出やすいと感じていましたが、シンプルなTU-8200ではその悪いところも顕著に出てしまうようです。 音のいいのはTESLAのビンテージEL34なのですが高いです。 それで手持ちの松下に変えてみましたら、美しい音になったのですけど高音が強めに出るため音が細目になりました。 音を太くするには・・東芝の球は定番です。
それで東芝の12AU7と松下の6CA7(EL34)にしてみましたが、今度は東芝旧特有の中高音のもやもやした部分が強調されて落ち着きません。 仕方ないのでヒーター電流が大きいのですが5814Aにしてみましたらそのあたりも改善されて、ややビシバシ系ですが良い感じになりました。 Philipsの5814も試したのですが低音の太さでやはり東芝のほうがいいです。
元々ついていた6L6CG(SOVTEK)を付けてみましたら、音はきれいなのですがパンチが出ません。Jazzを聞く私には合いませんでしたので、次にKT-88を付けてみました。
KT-88はSvetrana Winged-CのKT-88が良かったです。 Golden DragonのKT-88 Premiumもよかったのですが、音が全体に派手になりすぎてしばらく聞いていると疲れます。 エレハモのKT-88も悪くはありませんが、やはり雑味が気になって、Svetlana Winged-CのKT-88の美音には及びません。 全体にKT-88のほうが低音が厚くなりますのでいいのですが、実は松下6CA7が余っているのでこれを優先で使うことにして球選定は落ち着きました。
コンデンサを交換するとまたやり直しなんでしょうね・・・
ebayで落札しそこなったのです。 最近はつくずく日本の経済的勢力が衰えていることを実感しています。 ebayでの値付けがどんどんあがってとても買えない価格になってしまうことが良くあるからです。 ともすると国内のほうが安価なことがありまして、だんだんebayでの買い物に優位性が無くなっているように感じで居ます。
とはいえ、交換用にSpragueのVitamin Qを入札中です。 落とせるかどうかわかりませんので、しばらくの間は球交換で遊んでいました。
TU-8200はともすると音が箱庭的になります。 スケールの小さいこじんまりした元気のない音、とくに音量を絞って使うとそうなりがちです。 球の交換である程度カバーできないかいろいろやってみまして、結局「東芝の5814A」と「松下の6CA7」という組み合わせが自分環境でベストでした。
先日はエレハモのEL34が良いと書きましたが、長らく聞いていると雑味が気になるようになりました。もともとエレハモの球はどれも元気が良いのですが雑味が出やすいと感じていましたが、シンプルなTU-8200ではその悪いところも顕著に出てしまうようです。 音のいいのはTESLAのビンテージEL34なのですが高いです。 それで手持ちの松下に変えてみましたら、美しい音になったのですけど高音が強めに出るため音が細目になりました。 音を太くするには・・東芝の球は定番です。
それで東芝の12AU7と松下の6CA7(EL34)にしてみましたが、今度は東芝旧特有の中高音のもやもやした部分が強調されて落ち着きません。 仕方ないのでヒーター電流が大きいのですが5814Aにしてみましたらそのあたりも改善されて、ややビシバシ系ですが良い感じになりました。 Philipsの5814も試したのですが低音の太さでやはり東芝のほうがいいです。
元々ついていた6L6CG(SOVTEK)を付けてみましたら、音はきれいなのですがパンチが出ません。Jazzを聞く私には合いませんでしたので、次にKT-88を付けてみました。
KT-88はSvetrana Winged-CのKT-88が良かったです。 Golden DragonのKT-88 Premiumもよかったのですが、音が全体に派手になりすぎてしばらく聞いていると疲れます。 エレハモのKT-88も悪くはありませんが、やはり雑味が気になって、Svetlana Winged-CのKT-88の美音には及びません。 全体にKT-88のほうが低音が厚くなりますのでいいのですが、実は松下6CA7が余っているのでこれを優先で使うことにして球選定は落ち着きました。
コンデンサを交換するとまたやり直しなんでしょうね・・・
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