真空管式アンプの場合、AIRTIGHTとUESUGIは別格扱いになってるように見える。 音質の点では他のガレージメーカー、例えばP&CやMATSUOやAudioCollectionsさんなどが引けを取ってると言うわけではなく、ガレージ的アプローチをしてる業者ではなくメーカーとして考えた場合の私見に基づく表現である。
いわばジョーシンとかで扱ってるかどうか、みたいな一般性を根拠にして、この2社は別格に見えるというわけだ。 UESUGIはクラッシックに向いてると言われることが多いので(聴いたことは無いが)今回はAIRTIGHTを買ってみた。 300Bのが気になったが高額なのでATM-4(6L6GC PP)を買ってみた。
音は大変普通であった。特に強調されるところもなく、上から下までしっかり出てる感じだ。予想では元気が良くて派手な音かと思ってたのだが、全然そうではない正統派だった。 強いて言うなら低音の押しがある。 どういうことかと言うと他のアンプでは低音がポーンと出てSPのコーン紙が前後に揺れて低音が出るだけなのだが、ATM-4ではコーン紙をつかんだまま前後に揺するような感じなのだ。 OCTAVEのアンプの場合このあたりは放置されてポーンがやや締まりの無い量感的になるのだが、ATM-4はそのあたりも面倒を見たがる。 かと言って量感が乏しいわけでもなく、いわばダンピングが効いた低音なのだ。
高音はきらびやかにもならずすっと伸びて細くもならず神経質でも無い。このアンプの音は総じてオールラウンダーなのだ。
実はマツオサウンドのプリを使った場合、大抵のパワーアンプでは低音の量感が勝ってしまい高音が不足した感じに聴こえる場合があるのだが、ATM-4ではその点もしっかり制動を保って低音がコントロールされてるので、低音高音のバランスが悪くならない。
好みから言うとやんちゃなMACTONEの方が好きだが、こいつは大したアンプだ。音に面白みは求められないが正確で忠実、プリの音をそのまま伝えてくるパワーアンプだ。
ATM-300はどうなってるのか気になる・・・