2021年11月14日日曜日

山本音響工芸 HA-01のこと

最近急にヘッドホンアンプに凝っています。夜間に大音量で聞けるのがイイ。

今はカインのHA-1A Mk2で落ち着いていますが、交換球が集まったらパワー球のEL84をエレハモから他の球に変えてみたいと考えています。

山本音響工芸という会社があります。職人さんの会社でいつも違ったアプローチをする面白い会社です。A-08sという45ベースのパワーアンプが売れていて過去に何度も買いそうになってその度に思いとどまっています。

ずっと前に販売終了したHA-01というヘッドホンアンプを手に入れました。電池管の3S4というあまり知らない真空管が2個使われていて、トランスにはたぶん自前巻きか特注のものがつかってあります。


内部は整然としています。

音は繊細で誇張の少ない品のいい音、しいて言うと低音の量感が足らないのはヘッドホンの相性もあって、インピーダンスの違い(今使ってるのが60オーム)なのか、別なのを付けてみたらある程度低音は改善しました。安めのヘッドホンでも十分使えそうな感じです。
カインのHA-1AのようにヘッドホンをSPのようにドライブしてやる感はありません。

電池管もいくつか集めていますので近いうちに交換してみたいと思います。


2021年10月31日日曜日

真空管ヘッドホンアンプ2選

 しばらく空いてしまいました。

最近になってヘッドホンアンプを買いました。最初はCayin HA-1A Mk2というもので、聞いてみたら音がかなり派手で高音がざわつく感じだったので球を変えてみようと思いましたが、比較のために東京サウンドのVALVE-X SEも手に入れました。これで済むなら済ませたいという思いもありました。


大きさがずいぶん違いますが価格も倍くらい違います。重量も倍くらい差があります。

HA-1A Mk2の音質はきわめて良い音でした。華麗で明るくて繊細、満足度は高いですがプリアンプとして使ってみるとNGです。高音が籠ってSPからの音がよろしくありません。

VALVE-X SEのほうはといいますと、ややPC出力の延長線な音。音質は悪くないのですが陰陽と速度感がない平坦な感じがします。馬力感がだいぶ違います。HA-1A Mk2のほうはヘッドホンをスピーカーとして扱ってるのがよくわかる音です。ただ、流して聞くならこっちでもいいかもしれません。

せっかくなので球をいろいろ変えてみました。まずはVALVE-X SEのほうから。


もともと付いていた12AU7が何故かGolden Dragonだったので前のオーナーが変えたものだと思います。でも片方がNGでチューブテスタで測ったらFailでした。

全体に低音が軽かったので最初に東芝球に取り換えてみました。
音は図太くなったのですが高音が出ません。他にもいろいろ変えてみました。

【松下】 高音が出すぎ、元気在りすぎで却下
【Gold Lion】 派手すぎ、高音キンキンでザラザラ感ありで却下
【RCA】クリアトップですが普通の音でした。
【NEC】かなりいいですがNOS球はどうしても真空度が低くなってきているのか
    高音の伸びで詰まる傾向があります。
【Golden Dragon】金足E82CCです。派手な音。高音がザラザラで却下。でも悪くない。
【JJ】まじめな優等生。文句は無いけど特徴もない王道的な間違えない音。次点
【エレハモ黒】ベストマッチです。少し派手ですが許容範囲。
【エレハモ金】初めてこの球がちゃんと使えたアンプです。かなりいいです。
       音が柔らかくなって聞きやすい。繊細さあり、高音も出ています。
【Siemens】ヨーロッパ球は品がいいですね。でも真空度下がってますよね、多分。

ということでエレハモの黒に決まりました。エレハモ金はずいぶん前に買ったもので一度も使えず我が家では「ボヨボヨ君」と言われておりましたがこのアンプでは大丈夫でした。
エレハモ黒と迷いましたが今回は安パイの黒で。

HA-1A Mk2のほうは開けてみたら前段がJJのECC82、後段がエレハモのEL84でした。
もう少し高音をきれいにしたくて球を変えてみました。

とりあえず前段の優等生JJ ECC82をそのままにして、後段だけ変えてみました。

【JJ】瘦せた音になりました。キレイはきれいですが、却下。
【SOVTEK】 割といいですがやや音が暗いです。交換するまでには至らず。
【Zaerex】 英国商社のロシア球です。悪くないけど交換に至らず。

あまりEL84の手持ちがありませんので、結果的にエレハモのままにしました。

前段ECC82を変えてみましたがどれもいいのは無くて、エレハモの黒と金をつけた時だけ左CHからぼそぼそノイズが出ます。相性が悪いようです。

HA-1Aのほうは結果的に球は元に戻して交換しませんでした。
これでしばらくは使おうかと思っています。

結果はヘッドホンアンプとしてはHA-1A圧勝、VALVEのほうは単なる増幅が目的なのに対して、HA-1Aはヘッドホンをスピーカーに見立てて鳴らそうとしていました。同じ理由でトライオードやユニゾンリサーチの真空管ヘッドホンアンプもHA-1A同様な構成になっているのでしょうね。

トライオードやユニゾンも聞いてみたい気がしました。

2021年1月7日木曜日

僕がフルサイズ一眼を買わない理由

 先々週まではSIGMA fpが欲しくて、先週はSONYのα7Sやらα7cやらが欲しくなって色々見ていた。パナのDC-S5Kだって魅力的だ。特に単焦点で撮った人物画像などには痺れてしまう。

ただボディを買うのは簡単だがフルサイズ用のレンズは高い。それに重いのできっと買ってから嫌になるのではないだろうか。


富士フィルムのカメラは描画が柔らかくて好きだ。人を撮るのに向いていると思う。
オリンパスはどうか。まず色が大変汚い。青だけはパッとしているが肌色が悪くて病人みたいになるのをLightroomで何とかしている。ただ物撮りはカリっとしていい感じだ。ISOも暗部でなければ6400くらいまでなら使える。

それでいろいろ考えた挙句、今回もフルサイズを見送ってオリンパスと富士フィルムの2ブランド建てで、単焦点や短いところを富士、望遠系をオリンパスで撮ることにした。それでもフルサイズのカメラを買って何本かレンズをそろえるよりは安価に済むと思う。


2020年11月28日土曜日

OLYMPUS OM-D E-M1X

 OLYMPUS OM-D E-M1X突然の値下げで半額近い値段になっていた。


身売り前の在庫調整をかねての大幅値下げの模様、一時的かどうかはわからないので俄然買う気になってしまった。

先日Nikon Dfを断腸の思いであきらめたばかりなのに今回のこれにはとても贖える気がせず、さんざん思案したのちに先ほどポチっと行ってしまった。

実はOLDニッコールもそうなのだが、以前E-5を使っていた時のZuiko Digitalレンズも何本か持っている。特に松レンズとライカレンズについては「もったいない」と思っていたので、パナのG9Proで再利用を試みたものの余りの余分な動き、余りの遅さに閉口してZDはお蔵にしまっていた。

OM-D E-M1XではZDレンズが実用になると聞いたのはさらなる決め手になった。

しかしもしあの時Dfを買っていたら・・・それは考えたくもないパラドックスだ。再利用にはうんと旧いAiニッコールよりもZDレンズの方がはるかに実用的に見える。

2020年11月21日土曜日

急いては事を仕損じる?

SV-Pri1616Dの整流管交換から1日経った。その間とっかえひっかえ球を交換していたのだが思うような結果が出ない。余りに高額なビンテージ管を使わないように留意したこともあるがどの球も思いのほか高音が伸びなかった。

手元に余ってる順で行くとSOVTEL 12AX7LPSとGolden DragonのE82CCが一番都合が良かったので何とかこれでと思ったのだが残念なことに腰は出て中高音の張りもあるがハイハットが弱い。東芝に似てるが東芝の方が音が滑らか、GDはどうしてもざらつく。

エレハモ、NEC、GEと流れて解決できなかったので、いっそのことPM(Golden Dragon姉妹管、音は凶暴)にしてみたのだが、やはりハイハットは出るがすべてにおいて派手な音になってしまった。

仕方ないので松下の12AU7に戻したのだが、昨日よりは音が落ち着いていた。やはり整流管を買ったその日の評価は禁物なのだろう。1日でずいぶんこなれたものでしばらくはこれで行こうと思った。 SOVTEK 12AX7LPSx2 + 松下12AU7、下も出るけど上も出ていい音だ。

2020年11月20日金曜日

整流管来ました

 評判良いのはJJとTUNGSOLだったのでこの2つを買った。

今日届いたのでいろいろ比べてみた。

松下はきれいな音だった。高音低音の誇張感がなく中音重視、聴きやすい音だった。
JJはHifiな音、上から下までみっちりと音が出る。高音がやや強いが低音も強いのでこれはこれでいい。TUNG SOLも良かった。JJよりさらにレンジが広くなったが高音が強め、低音は中庸だった。

前回までの経緯で最終段に松下の12AU7にしたのだが、JJとTUNGSOLでは高音が抑えきれず、松下の12AU7を交換しないといけなくなった。東芝が高音を抑えるだろうとおもったが、抑え過ぎでハイハットが聞こえなくなったのでいろいろ試したが高音をある程度抑えるような良い球が見つからず、最終的には東芝の6819(12AU7互換だが少し細くなる)にして落ち着いた。

今日のところはここまでにしておくが、どうやらV1toV2のSOVTEKも変えないといけなくなりそうだ。TUNG SOLとJJならJJの方が良い。松下はさらに良いのだがNOSなので考えものだ。


ダメ押しでエレハモもやってみた

 ダメ押しでエレハモ12AX7(2)+松下12AU7もやってみた。エレハモの黒は結構好きな球でパワーアンプの初段6SN7はエレハモで落ち着いている。華はあって骨格がしっかりしていて低音も出るが、時に雑味が出ることがある。ギターアンプには最適かもしれない。

音はどうなったかというと、少し濁った。低音がもっと出てきて華もあって全域で音が太くなった。そのせいで解像感が下がって可憐さがなくなってしまった。低音が出るとどうしても濁るのはいたしかたないか。エレハモの持つ雑な部分が悪い方向で出てしまったようだ。

ということで、SOVTEK 12AX7LPS(2)+松下12AU7に戻すことにした。