2014年3月11日火曜日

TU-8200 6L6GC

個人的にはEL34が一番好きだ。たぶんそれはMACTONEのMA-34を大変気に入ってるせいだと思う。 いろいろ試しては鵜様曲折して結局このアンプに戻ってきてしまう。 単に音がいいだけではなく好みの音を出してくれるかどうかが重要なのだがMA-34はそのとおり、以前も書いたが何でこんないいアンプを今は販売しないのだろうか。 

それでTU-8200にも最初からEL34を挿して音決めをしていった。 音が決まった後にどうせならと元々付いていたエレハモの6L6GCを付けてみてびっくりした。 低音が軽めにはなるが代わりに中高音がまさに美音、肌触りが良くて、解像感ありながらも音がやさしい。ボケるわけではなくやさしい美音なのだ。

実は6L6GCってこんなに音良かったのか、知らなかった・・・

あるブログに東芝の6L6GCが良かったと書いてあったので、東芝のものをヤフオクで落としてみた。 早速聴いてみると音に迫力があり、低音、パンチなどが出て音は確かに良くなった。 ただこの方向ならGDのKT-88でもいいのではないだろうか。 TU-8200はKT-88もそのままで使えるのだから、無理してNOSの東芝を探す必要が見つからない。 豊かな低音の代償として美しい中高音を失った気がする。

海外のネットの評判を見てたらSvetlana Winged-Cの6L6GCが良いと書いてあった。ペア1万円くらいなので試してみたいが、どうせならMatched Quadで4本買ってみよう。

2014年3月8日土曜日

されどMullard

TU-8200のプリ球選定のため12AU7(ECC82)をいろいろ揃えて聴き比べをすることにした。

SYLVANIAは元気が良い音で中高音が冴えるが、高音出すぎでこのアンプには合わない。GEは音が落ち着くがSYLVANIAと比べて低音の量感も高音の伸びも減って、中音重視のやや元気の無い音になった。いつも思うのだがGEは音を丸める傾向があるのでマッチする場面が少ない。

Philips MINIWATTは予想通り高音の伸びやかさが印象的。低音も割と出て音がきれいなのだがやはり全体には高音過多だ。 KEN RAD これはいい。耽美な美しさと艶があって大人の音だ。



ここでMullardのECC82に載せ替えてみる。実は先日プリアンプの球をCV4003(ECC82の高信頼管)に変えてから、Mullardの球に寄せる信頼感がTelefunkenより上になったので、こっそり4本ほどECC82を買っておいた。

・・・・最初から他の球とはレベルが違う音。 艶があり幅があり高音が伸びやかなのにうるさくならず文句を言う点がが少ない。 これでは勝負にはならないと思った。

ただ皆が良いというものがそのままよくて、いろいろやっても結局その結果に終わった時独特の残念な気持ちになっていた。 値段も高いけどそれなりのことはある球だ。

2014年3月5日水曜日

まる1日経ったVitamin Q

TU-8200のカップリングコンデンサ4個をSprague Vitamin Qに交換してまる1日経った。 短時間の割には意外にもかなり音がこなれてきたので、そろそろ感想を書いてみることにする。

一言、「良くなった」と思う。

低音の量感はだいぶ増えた。 大型のトランスを搭載したアンプではないので限界はあるがそれでも音楽を楽しむのに十分な水準まで近づいた。 全体に雑味が消え、尖った高音の先がすこし丸くなった。音が濃くなって艶もある。 東芝の12AU7を付けてみるときにいつも感じるある種の雑味感がかなり減って聞こえた。 球交換の差異は如実に出るようになったが、どの球にしても一定の幅の中に収めてくれるようなうまい鳴り方をしてくれる。 アンプ全体がコンデンサの音に支配されていることが良く分かる。

この段階での球組み合わせは、プリ球に東芝と言いたいところだがアンプの音がきれいになったことで東芝の「パンチがきいた音」や「強調されたキレ」みたいなところに抵抗があるので採用しない。

松下では高音が出過ぎ、GDのE82CC-01は良いのだが、高音の透明感とキレがもう一歩。SiemensのECC82は音全体に緊張感が走るがなかなか良く、低音の量感とキレはこれが一番いいが、すこし高音が出過ぎてしまうのでさてどうしようかと考えた。

実はGolden Dragonは米国PM Concepts社という商社の商品で、生産地は中国。 Golden Dragonの姉妹球にPMという球がある。 PMの12AU7はGolden Dragonとは音が全然違って、慣らしが終わるまでは「ど派手な音」、「ひずみっぽいけど型破ってて面白い音」だが、慣らしが終わると実にまっとうな音に変化してくれる。 もちろん派手系の代表としてであるが。


そのPMの12AU7を今は付けている。 全体に痩せたところが無く過不足ない中域の音が良く出るようになった。 音は濃いめで誇張されたとことが無く、低音から高音まできっちり濃い目で出てくれる。

TU-8200は組み立てた当初からするとずいぶん良い音になったものだ・・・と自己満足。

2014年3月4日火曜日

Sprague Vitamin Q

やっと届きました、Sprague Vitamin Q。LC1メーターで容量を計ってみましたら0.978~1.001μFで4本とも割とバラツキが少ないし容量抜けもありませんでした。 TU-8200最後の手入れと思い、先日取り付けたオレンジドロップを外してVitamin Q取り付けました。もちろん足は軽くサンドペーパーで磨きました。


「巻きの外側を電圧の高い側に」ということらしいので回路図見ながらそのようになるように方向を合わせて、TU-8200の場合はコンデンサを取り換えらるようにスペースが用意されているものの、Vitamin Qが大きすぎてややはみ出したので、足をそれなりに曲げてハンダ付け。 高さも調整しないと2枚重ねの基板が接触してしまいますので要注意です。

組立直して電源を入れてみました。 球はプリ球が松下の12AU7、パワー球がエレハモのEL34です。最初の印象は「おおー、雰囲気がある音になった」でした。 

いろいろ聴くうちに「低音はオレンジドロップや松下のフィルムの時のほうが量感有った」とか「高音はきれいになった」、「細かい音が出る」などの印象ですが、オイル系コンデンサの場合は1か月くらいのエージングが要るとのことで、今の段階ではその成果が発揮てきていないと思うことにして、しばらくまめに電源を入れることにします。

半日経ったこの段階では「細かな音が出るようになった」、「高音がきれいになった」、「音の太さが減った」、「雑味感が減った」などですが、何とも言えない不思議な補正感がある音です。 そうです以前SV-501SEにJensenのオイルコンデンサを付けたときに感じたあの音がします。 きっちり上から下まで音は出るけど鋭すぎず、もたつき過ぎない音です。 キャンキャンキーキーするところも上手に耳に痛く無いようにして届けてくれるような音です。

このままエージングが進んで音が太目になってくれるとさらに良いのですが・・・。 



2014年3月1日土曜日

只今の球選定ベスト組み合わせ

TU-8200のカップリングとしてオレンジドロップになっている状態ですが、プリアンプの調整後のTU-8300自身の球選定ベスト組み合わせは、今のところはプリ球は「松下の12AU7」、パワー球は「エレハモのEL34」ということになりました。 低音をエレハモが補い、高音の伸びを松下が助け、全体の汚れを松下が抑え、ハリのある音にエレハモがしています。

かなりいい感じになってきましたが、Vitamin Qで改善するのか楽しみです。