2020年11月19日木曜日

SV-Pri1616D 球を色々変えてみた

 まずは全部SOVTEK 12AX7LPSにして聴いてみた。この球はキット屋さんで以前SV-722で推薦されていたもので電源ラインが巻線で低ノイズになっていると言うことだったのでPhoneアンプ部で有利だそうだ。音はやや暗め、誇張感低め、解像感高め、低音に独特のふくらみがあるという感じだったが、Pre1616Dにつけた場合、音は暗めで変わらず、解像感高めで変わらず、高音がやや強め、低音はやや薄めになった。

12AX7を3本載せた場合、高音が冴え音は固めのマランツ7風になると書かれていたがその通りかもしれない。と思って東芝の12AX7を3本で仕立ててみたら全然違って高音が出なく解像感も低めになった。

ついでに新TUNGSOLの金足12AX7~これもキット屋さんで以前推薦していたのだが、これを3本つけてみたら高音も低音も出るがデコレーションケーキのような甘い音になった。

全部12AU7でと思い、GoldenDragonのE82CC 3本立ててみたが高音が出ず音が重くなった。

Golden Dragonと東芝の球は足が太い。そのままアンプに指すとソケットがバカになるため写真のような下駄を履かせて使うのをお勧めしたい。

選択枝がありすぎで困ったので、V1/V2の2本はSOVTEK 12AX7LPSに固定することで解像感と高音の伸びを確保して、V3の12AU7をいろいろ選択することにした。この構成はマッキンの音がすると書かれていたがこれまでの経験からそうならない場合の方が多い。

最初はエレハモの黒と金で試した。これまでにエレハモの金には一度も良い思いが無い。音が甘くて派手で締まりがない。それに比べて黒はやや派手で明るめだが全体の音は締まっていて低音も出るが、場合によってややノイジーになる。

残念ながらSOVTEKと黒の組み合わせは音がそっけなさすぎだった。華も無ければ泣きもない。余計な音は出さない系。元々のSOVTEKにもその傾向はあるので相乗効果で悪くなった。こんどは金にしてみたらだいぶマシにはなったが、私基準よりも甘めに傾いたようで長時間聴くと飴の食べ過ぎのようだ。

キット屋さんお勧めのJJ ECC82でやってみたが音がまじめすぎて面白くない。高音も低音もほどほどで華やかさも控えめ、全体に欲求不満気味な音だ。以前マツオサウンドのプリアンプで試した時も個人的には同じような印象だった。たしかMJ絶賛の球だったと思う。

その後、東芝、松下、GE、フィリップス、マラード、Valvoを試してみた。

東芝は結構いい。骨太で骨格がしっかりした音、高音の伸びがないが今回はSOVTEKが高音強めなので東芝との組み合わせはGoodだ。 松下にしてみると音に華やかさと甘さが付くが程よい感じ。SOVTEKの高音を受けて柔らかな音に変えてくれる。この組み合わせはかなりのものだった。

PhilipsとValvoは同じ欧州管で同傾向、華やかはあるが筋肉質、美形な騎士の様だ。GEは東芝にやや似ているがもう少しおおらかな鳴りっぷりで焼鳥屋のおやじ感、上がやや詰まるが人情が厚く時によく泣いてくれる。
ということでV3には松下の12AU7を採用することにした。
しばらくはこの構成で使おうと思っている。球交換の前と比べると雲泥の差、相当いい音になった。SOVTEK 12AX7LPS + 松下12AU7の組み合わせ、お勧めしたい。

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