2011年4月10日日曜日

SV-501SE 音質評価 その1

SV-501SEの音質評価をしてみた。「その1」としたのは評価が後日覆ることが有るからだ。短時間でのオーディオ機器の評価は結構難しくて、後日に機器そのものが馴染んで来て改善することのほうが多い。 評価はAH!のNjoe Tjoeb 4000 superbとエジソンの409 Specialを使って行っていることを付記する。 環境が違えば評価は変わるだろう。




SV-501SEは300Bのシングルアンプだ。 初段の6MB8もパワー管の300BもEH製である。EHの真空管は音は柔らか系でボケてるようにも聴こえるがそうではない、柔らかいのだ。 EHは現行球のなかでは安価な部類に入ると思うが、音は柔らかで表現はそこそこ、響きは良い方だ。今回は球は替えていない。

このアンプの音の傾向は柔らかで明るくて万能型のハッピーなサウンド。 中低音が豊かで高音はパンチが有るがやや先が丸い。小型SPを鳴らすのに理想的だ。球を替えると傾向は変わる可能性はあるが、全体に太めの音で繊細感は薄い。球の変化に敏に反応するタイプではない感じ。高価な球をあてがっても費用対効果が現れにくいかもしれない。

音場はあまり広がらない。ボーカル、ラッパ、ギターなど1個1個を混ぜずに前に出してくる音は得意で実に良い音がする。 エコー感はあるが広がる方向ではなく漂う方向に作用する。

周波数特性はあまり広くない。重低音は出ないし、ギターをはじいた時の「ピン」という系の音が尖って聴こえにくい。高音はパンチはあるもののその先の方は緩やかに下っている感じがする。 JENSENのコンデンサをカップリング用にするとこのあたりに効果があるらしいが、そもそも出力トランスが小さめなので周波数的な限界はあるだろう。

しかし全体に11万円という値段を考えるとなかなか良い買い物だと思う。 音に「華」があるし、何より「誰が聞いても良い音」を実現できる。 ただ30万円級のアンプとはHi-fi的な立ち位置が違うので誤解しないほうがいい。ハイエンドの装置と繋げるとがっかりするかもしれない。

調子の上がってきたヒノの300Bに対してでも低音の量感以外はHi-Fi的見方では負けてる。

(たまにはDP2で撮ってみた。フォビオンの透明感が好きだ)

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