2017年3月19日日曜日

Luxman SQ-N100のバイアス調整

先日LuxmanのSQ-N100を手に入れて、前段球はすべて東芝にした。このアンプ、音質は素直で良いのだけれど、やや軽めでスケールが小振りになるのが気になった。
東芝の球は一様に音が太くなり低音が増えメリハリがでるので小型アンプには相性がいい。出力球は6BQ5でLuxman純正が付いていたがこれも交換してみたくなった。

調べてみると出力段はPPの固定バイアスになっていてバイアス電流の調整が必要なのだが、ネットに調整のための資料が無いので皆さんラックスマンのサービスセンターで有償で対応してもらっているのだろうか?

僕は自分で好きにやりたいのでバイアス電流を測る治具(バイアスプローブ)を購入してトライしてみることにした。

ebayで見つけた中華のプローブが安かったので購入したのだが、結果このプローブはダメダメでヒューズを飛ばした上に球を壊した。名前はSuzierのT1プローブと言ってUS$35の安価なものだが、被った損害から考えるとかなり高いものについた。今後は中華の測定器でメーカーモノ以外のものは買ってはならない。

今度はまともなプローブを買おうと思って選んだのがCompu-BiasのBias Meterという商品で、6BQ5のためのNoval ProbeとEL34のためのOctal Probeも含めたセットでUS$255もするが、今度は失敗したくなくてここは奢ってみた。到着後に使ってみて測定で電圧と電流の両方が表示されるのは大変便利だったので満足。最初からこうしておけば良かった。

バイアス調整はSQ-N100の裏蓋を空けると見える4個の半固定VRを調整するだけなのでプローブさえしっかりしていれば割と簡単だ。

アンプの電源を入れる前に半固定VRを反時計回りにまわして最小にしておく。それでプローブに球を差してアンプ本体のソケットに挿す。プローブの数が2個しかないので2個ずつ行うしかなかった。6BQ5の定格などを調べた結果、SQ-N100の場合は330Vの22mA、7.5Wに合わせることにした。

何故か音屋さんで買ったエレハモの6BQ5ではVRの調整範囲では調整しきれず、VR最小位置でも電源投入から1分くらいで電流が25mAを超えてしまったので電源を切って調整を中止せざるを得なかった。後で2回目のトライをしたのだが結果は同じだったのであきらめて、手持ちのSOVTEKとGolden Dragonでトライしたみたがこちらは両方とも大丈夫だった。

音質面だが、Golden Dragonでは高音が出にくくなる。つまり初段を東芝にしてはいけなさそうで、初段は高音の出やすいエレハモとかJJとか欧州系のNOSとかがよさそうだが、それでは東芝の太めの音の部分を得られなくなるので嫌かも。

SOVTEKの6BQ5は良かった。たぶんオリジナルのLuxman球よりも良いと思う。切れが良くて明瞭だが堅くなり過ぎず透明感もある。しかし低音がまだ軽めなので満点はあげられない。

球はネットでの書き込みでRCAが良いと書いてあったが、ebayで4本2万円以上する球なので良くて当たり前な気もして、ここは安物買いで頑張ってみることに。本当は東芝と松下は試すのに外せないのだが中古のタマが少なく手に入れるまでには時間がかかりそうなので、とりあえず復刻Mullardか復刻Tung-Solの球を入手してみて考えることにした。基本的にエレハモと兄弟のような構造だが音は違っている。

0 件のコメント:

コメントを投稿