2016年12月30日金曜日

Volumio 2 on BBB

Boticを公開しているサイト、http://bbb.ieero.com を見ていたらBBB(Beagle Bone Black)用のVolumioが出てると書いてあったのでダウンロードしてみた。

Botic7は個人的に高評価だったがMPDが旧くて日本語が通らず、MPDだけは置き換えの手間がかかるため万人にはお勧めしないと書いたが、Volumioならば誰でも使えそうだ。

ダウンロードしたイメージを解凍し、sd cardに書き込むだけで動く。


sshで入って確認したらバージョンは 4.8.13-botic7-rc3 #1 PREEMPT とあった。

Volumioの画面はRaspbery Piのそれとほぼ同じだが、DACの選択はBoticで固定されている。


載せてあるB4-DACからそのままで音が鳴る。音質的にはなかなかイイがDB構築中にはボリュームが効かなくなるので注意。 DACチップがPCM5102AなのでESSのSabreとは異なりしっとり落ち着いた鳴り方になるが、丁寧な描写で、迫力のSabreが粗く思えるくらいだ。

しかし双方違いが良くわかるのは全体に再生のレベルが高くなってきたからではないだろうか。

2016年12月26日月曜日

MoOde 3.1をI-Sabre V3で使う

せっかくMoOde 3.1という素晴らしい音楽用パッケージが出たのでAUDIOPHONICS I-Sabre V3 DAC ES9023 TCXOも鳴らせるようにしたので、ついでにOLCDにも表示するようにしてみた。


音質については前回書いた通りでボリュームコントロールがソフトウエアなところが落ちるがトータルで音楽的なDACだと思う。 OLEDへの表示は今のところ日本語曲名不可なのだが、SabreBerry32でやっていたようにkakashi経由で何とかなるような気がするがそれは次回に。

MoOde導入の流れ (個人流だが)

1.microSD CardをSD Formatterでフォーマットする
2.Win32DiskImagerで落としてきたMoOde 3.1を書き込む

これで準備が完了する。microSD CardはSun DiskかTranscendの8GB、最大転送速度90MB/s品がAMAZONで1,000円未満で買えるのでお勧め。容量も8GBあれば十分なこと、Linuxカーネルの入れ替え、アップデート、楽曲のスキャンのすべてが高速化される。

3.書き込んだmicroSDを入れて電源ON

--- 実はこの後ある程度時間がかかるので焦らない。ラズパイに液晶モニタを付けていればわかるのだがいろいろやってる。

4.NetEnum等で自動取得されたIPアドレスを探す。わが家では192.168.10.157だった。
5.ブラウザで開く(我が家ではhttp://192.168.10.157)
6.最初にやることはConfigure->SystemでTimeZoneの設定をAsia/Tokyoにする。
  次に同じくConfigure->SystemでExpand SD Card storageをONに。これで余ってる
  SD Cardのエリアを有効利用できる。 そうしたらRestart->Reboot
--- このあともちょっと待つ。

7.SD Cardを目いっぱい使って再度立ち上がってくる。IPアドレスが変わってる場合もあるので
  その場合は再度NetEnumなどで調査。
8.今度はTeraTermなどでssh接続する。user:pi, pass:raspberry で行けるはず。
9.端末的ログインしたらファームのアップデートを。 sudo apt-get update、次に
  sudo rpi-update、25分くらいかかるが終わったら再度リブート
10.再度立ち上がってきたらこんどはブラウザでメニューを開く。
11.カーネルをAdvanceに入れ替え。そして再起動。
--- ここでも少し待つ

12.今度は再度TeraTermでsshログインする。
13.ライブラリやソフトウエアのアップデートをする。 sudo apt-get updateして、
    sudo apt-get upgrade

--- このあとだいぶ待つ。途中[Y]を入れないと進まないところが1か所、終わり近くになるとphp関係のアップデートをしてよいか聞いてくるのが2回あるがどちらも "Keep Current" = 現状バージョンの維持を選択する。これを最新であるMaintainer Version にしてしまうとGUIが動かなくなるので注意。終了したらリブート。

14.晴れてアップデートされた環境で立ち上がってくる。細かい設定はお好みで。
   僕はリアルタイム性の選択をFIFOにするのだがこれらは音の好みで。

15.これ以降でOLCDの表示設定に入る

   TeraTermでsshログイン。

    sudo apt-get install python-setuptools
    sudo easy_install pip
    sudo pip install moment && sudo pip install pylms && sudo pip install python-mpd2
    sudo apt-get install wiringPi

   そしてAudioPhonicsさんからプログラムを頂いてくる。

    git clone https://github.com/audiophonics/MoodAudio-RaspDAC-Script

   次は落としたプログラムに実行可能属性を付ける。

    chmod 755 /home/pi/MoodAudio-RaspDAC-Script/*.sh

   起動時に実行するプログラムに追加する。(autoexec.batみたいなもの)

    sudo nano /etc/rc.local  で編集体制にして、exit 0の行の前に以下を追加

    /home/pi/MoodAudio-RaspDAC-Script/sds.sh &
(sleep 20; sudo python /home/pi/MoodAudio-RaspDAC-Script/RaspDacDisplay.py) &

   最後の&は重要なので落とさないこと。

   RaspDacDisplay.py中のタイムゾーンの設定を変更する

    sudo nano /home/pi/MoodAudio-RaspDAC-Script/RaspDacDisplay.py

   35行あたりにあるTIMEZONE=のあとを"Asia/Tokyo" に変更

16.再起動のメニューを変更する。これで電源が元から切れるようになる。

    sudo nano /var/www/command/restart.sh 

    28行あたりにある if [[ $1 = "reboot"]]; then のあとのmcp stopから3行を行頭に#を
    つけてコメントアウト。 代わりに以下を追加。

    exec "/home/pi/MoodAudio-RaspDAC-Script/softreboot.sh"

    同じく35行あたりにある if [[ $1 = "poweroff"]]; thenのあとの3行を#でコメントアウト。
    代わりに

    exec "/home/pi/MoodAudio-RaspDAC-Script/softshutdown.sh" を入れる。

これにて完了。出来上がってみるとガジェット的にカッコいいと思った。

2016年12月24日土曜日

SunAudio SV-6V6SE

いつもは6V6のダック電子堂のアンプM-162を使っている。LowtherやAltecのフルレンジと相性がいいので気に入っている。それでバージョンは異なるが2台持っていて、他にもインテグレート型のM-146Nが1台ある。

そういう訳で6V6は個人的に好印象なのだが、広く評価されているSun AudioさんのSV-6V6SEを手に入れてみた。 最初の音出してタダものでは無いとは思った。いい音、聞きやすいし細くならない。球も数種類換えてみたが初段の6N7は手持ちがないので交換できず、6V6だけをいろいろ換えてみたが決して音を外さなくてこれはこれで良かった。

しかし1日経ってDAC電子堂に戻した。SV-6V6SEは確かにいいのだが、僕には真面目すぎるようで、ずいぶん前にSV-2A3を評価した時のことを思い出した。それに音場が広いM-162には広がりでは勝てないので女性ボーカルでかなわない。


ダック電子堂のアンプは小型SPを鳴らすのにはたいへん素晴らしくて、ATM-300よりもわが家では登場回数が多い。

2016年12月15日木曜日

MoOde 3.1とDACまとめ

今日の時点でのまとめをしてみた。

MoOde 3.1は今のところ音質面ではVolumioやRuneAudioを凌ぐ最強のプレイヤーで、BBBのBotic7に追いついたと考えていい。ただしBotic7の方はMPDが古くて日本語が化けるので工夫を要するのが難点で、総合75点くらいに留まる。誰にでも勧められるものでは無い。

MoOde 3.1で試したDACは3種類、msBerryDAC, I-Sabre V3, SabreBerry32である。

msBerryの場合、ドライバは標準のHiFiBerry Pro Plus、低音がやや薄いがその分伸びがあってきつくならない中高音が光る。標準ドライバで設定に難は無く評価点は85点。

I-Sabre V3は情報がフランス語で取りにくい。せめて英語にしてほしかった。MoOdeの場合このDAC用にドライバが最初から入っていて楽だった。出力調整用のハードを持たないためソフトウエアボリュームなるのが難点。評価点は85点。

音はSabre ES9023の美音。msBerryのようにPCM5122で頑張ってるわけではなく、もともとDACチップが美音なのだ。アナログ回路は凝っていないが電源は頑張って、+6Vを供給して内部で安定化したうえでDACとラズパイに分けて供給している。音はやや温かみがあって緩さがある。素のES9023の高解像ビシバシ系なところが弱まって野太く優しい面があるのは音楽的と言っていいのか?

Sabreberry32はSaberの良さ、アナログ回路のパーツの良さがハイファイ的、高解像ビシバシ系の音質だ。追加回路のハードウエアVRが使えるように頑張ってドライバも独自に用意している点も評価できる。LCD表示の解説もありがたかった。 音質はハイファイ的には95点であるが、長時間で聴き疲れがするのでその分引いて90点としておいた。

長く聴いてるにはmsBerryが(低音でないけど)自分にとっては一番いい。

2016年12月10日土曜日

MoOde 3.1出ました

先日3.0が出たと思ったらもう3.1、ってことは重大な不具合があったのだろうと思いこちらも3.1に変えることにした。

リリースノートによると幾分かのバージョンアップ、カーネル自身がアップしているのでリアルタイムカーネルの動きに関する部分なのだろうか。 

msBerry DACを対応させてみたところ依然として音はいい。3.0からさらに良くなった感じもするがブラシボーかもしれない。 

MPDスケジューラーの種類を変えるとかなり音が変わる。先日のFILETERによる変化よりは大きな変化だ。個人的にはFIFOが好み。


SabreBerry32の場合、専用ドライバをいれる場合、低遅延カーネルと標準カーネルとはでドライバが違うので要注意。一旦標準ドライバをいれてしまうと後で低遅延カーネルをいれてもうまく動かなかったので再度インストールする羽目になった。

低遅延カーネルで入れ直して音が出るようになったので、LCDへ曲名表示をさせることにした。基本的にはnew_western_elecのサイトを見てそのとおりにやればいいのだが、要注意のポイントがある。 /etc/modilesを開いて、#などのあとの行に一言、i2c-dvを加えることを忘れずに。そうしないと表示しない。

音の方だがmsBerryはかなり良くなった印象だったが、SbreBerry32の方は一回り上、たいへん素晴らしかった。 たぶん今まで一番いいと思う。 もう標準カーネルへは戻れない。

2016年12月4日日曜日

夜のmsBerryDAC & IQaudIO Pi-DAC PRO on MoOde 3.0

21時になって小音量で音楽を聴いている。

msBerryDAC とPi-DAC Proの比較をしていたままになっていたのでそのままRosemary Clooneyを流していて気が付いたのだが、msBerryDACの方が心地よいのだ。

低音の量感は小音量なので差が小さくなり、中高音の良さが目立つ状況になったからだ。それにしてもmsBerryDACの中高音の低歪感は何だ? 

明らかにPi-DACの高音のほうが粗いのだ。それに一本調子に聞こえる。msBerryDACの高音はしなやかで、それでいてハッキリしていて、強いがキンキンしないのだ。

僕の今夜の夜長はmsBerryDACにお付き合い頂こうと思った。

msBerryDAC & IQaudIO Pi-DAC PRO on MoOde 3.0

昼になって音量を確保できる状況になったので試聴を再開した。

基本的に同じ傾向の音なので(同系のDACチップ)大差があるわけではない。

両DACチップとも低遅延Linuxカーネルの影響が大きかった。音がはっきりし、解像度が上がり、音の総数が増えるのでボリュームを上げたような錯覚を覚える。 Standardへ戻してみると音がやせっぽちになった。

IQaudIO Pi-DAC PROは以前の試聴でもっさりした感じがあったのだが今回はそれは払しょくされた。高音から低音までよく出ていい音だった。どうやらMoOdeの標準機になってるようなので当然かもしれない。

msBerryDAC PROの方はいたって高い透明感、高解像で鳴ってくれる。しかし低音が軽いのがやはり残念。 明らかにPi-DACより低音の量感は少ない。 

軽い低音が中高音の透明感アップに寄与し、高品質コンデンサと相まってこの音を作っているのだろう。 もしかしてハイパスフィルターが割と高い周波数から入っていて、低音域の余計な音をださない設計になっているのではなかろうか、などとカーステでのハイパスフィルタを入れたときの感じに似ていると思った。



MoOdeではチップのディジタルフィルタを選択できる。各々のフィルタで音が変わるので聞く環境に合わせて音を調整可能だ。変化は微細だが全体への影響はけっこうある。

msBerryDACでは"Ringing Less Low Latency FIR"というのが高音が大人しくなり低音が増えてアナログ的な音になったので、これを使うことにしたが、Pi-DAC PROのほうは"Low Latency IIR with-emphasis" が良かった。

低遅延カーネル恐るべし。BBB Boticとの比較もやってみたいところだ。


2016年12月3日土曜日

MoOde 3.0のこと

MoOde Playerが3.0になったので、さっそく試す。

今回のバージョンアップの目玉は低遅延カーネルが選べることだ。いままでは普通のRasbianだったが音楽再生に適している「低遅延」なLinuxカーネルが使えるようになった。

究極はリアルタイムカーネルであるが、音質が遅延の少なさに従って高音質になるというわけではない。 そのあたりを試してみることにした。


低遅延カーネルの切り替えは簡単で、図中の矢印の項目を変えて再起動するだけだ。思っていたよりも再起動に時間がかかるので気長に待つ必要がある。

音質面についてはRaspberry Pi3 + NabeさんmsBerryDACとRaspberry Pi3+ IQaudIO Pi-DAC PROの2台で評価した。 Raspberry Pi2の方が3より音が良いのだが、pi2は1個しかないので比較には使えなかった。

今回の試聴環境はプリAGI 511(メンテ版) + DAC電子堂6V6シングルアンプで、LOWTHER PM6A小型バックロードという構成で、夜用で常用にしているものだ。 LOWTHERを好むのはコーンのマスが小さいので音の反応速度が速いから。とAltec 755系よりは明らかにレンジも広い。もちろん755Aも使ってはいるが、VRを上げられない状況での音楽再生にはLOWTHERに分があると思っている。

比較の結果だが、もう少し時間をかけてやりたい。VRも上げてやってみないとわからないが夜になってしまったので明日の朝以降にやってみたいと思う。

実はジッターが原因なのか何かわからない「ジュルジュル」した音が聞こえた。以前PCでUSB経由のDACを使っていた時にたまに聞こえた音なのだが、たまたま音源が悪くてそうなるのだと思っていた。 はたしてそうなのかどうか、何か設定やネットワークの問題なのかどうかも含めて確認を要すると思う。

ちなみにMoOde 3.0ではI-Sabreのドライバが標準でサポートされていた。LCDの表示がうまくいくならばMoOdeに換えてみたい。