2011年4月23日土曜日

Telefunken ECC83

沼にはまってまた球を買ってしまった。MullardのECC83にプリ球を替えたばかりなのに、こんどはTelefunkenになった。たまたまメールで無印だけどお買い得品のオファーが入ったので躊躇なく買った。



Telefunkeはまったくの美音だった。Mullardのように艶も出さず、細かい音を良く拾う割に神経質にはならない。 まるでMullardが俗っぽいものとして見えてしまうくらい神聖で無表情の割に慈悲深い。

不思議な感覚だが憶えがある。そうだった、ここにLINNの慎ましくも荘厳な音を感じた。

しばらく球はこのままにしておいて、しまってあるLINNのNINKAで聴いてみたくなった。

2011年4月12日火曜日

Golden Dragon 300B Superが来た

ヤフオクで落としたGolden Dragon 300B Superが来たので、ヒノのHK-300BSに付けてみた。 ついでにプリ球もMullardの高信頼管CV4003からヤフオクで落としてあったMullard (EICO) ECC82というのに交換した。

このEICOマークの球は電源投入と同時にピカっと光るのが気に入らなくてCV4003の方を使っていたのだが、こっちの方が音が太いので、昨晩からこっちにしている。


なぜかDP1sの写真はアップすると上下に縮むみたい


さて、音は変わったか? すごく変わった、それも好みの方にずいぶんシフトした。 実はTU-8300のプリ球の12AT7の交換球を試していたときに偶然出会ったGolden Dragonの音は気に入っていたので、今回も期待してたけど、あたりで良かった。

まず高音が抑えられ中低音が厚くなった。音に陰影が出るようになり、声や弦が1つずつ自己主張するようになった。特にささやくような音はグッと来る。 その代わりエコー感は減退した。キット屋さんのチャートでは「シャープかつクール」ということになっていたので心配していたが、今回の組み合わせでは明らかに「大変ソフトでウオーム、おまけにシャドー」である。

全体に音がダンゴになったとも言えるが409 Specialの様な何でも出しちゃうタイプのスピーカーを鳴らすならこれで良いのではないだろうか。 Galloに繋いでたしかめてみたら超癒し系の音だった。 Galloとは合わないが柔らかで太めの刺激の無い音だ。 しかし出るべき音はちゃんと聴こえる。 こういうのがジェントルマンの英国流なのか。 いずれにせよ大人びた好みの音だ。 

これでなんとか出来の良いSV-501SEを(価格差分は)ぶっちぎれたかもしれない(笑)


今日はシグマDP1sで撮ってみた。 先日来のカメラの買い替えの悩みの答えは、GXRもX100も買わず、DP1sをDP1xに買い替えようと思っている。 DP1sが気に入らないのではなく、DP2とDP1sは操作性が違うので、同じ系のDP1xに替えたいというのが理由である。 たぶん撮れた画に差は無いと思う。

2011年4月11日月曜日

SV-501SE ~ 補足

試しにEHの300Bをはずして曙光のナス球を付けてみた。

音は・・・高音が抑えられて音が全体に大人しくなり解像感が減退した。 やはりSV-501SEにはオリジナルのEH 300Bとの相性は良い方なのだろう。 今週はGolden Dragonの300B Superが来るからそれと組み合わせるとどんな音になるのか楽しみだ。

案外球交換の効果もあるのかも知れない・・・

2011年4月10日日曜日

シグマ DP2のこと

今日は天気がよかったのでDP2を持って外出してみた。GXRかX100のどちらかを買おうかと、悩んでいるけれど踏み切れないのだ。 シグマはDP1sとDP2を持っているが使いづらいのでここ最近は出動の機会がなかった。

昨晩使ってみて改めて良いカメラだと思ったので持ち出してみた。


歩きながら撮ったので構図などはよろしくなかろうが、その解像感を見てほしい。ここにはGXRでもX100でもないシグマ フォビオンの世界がある。 F2.8開放で撮ってもこのくらい撮れるDP2は、特にすばらしいと思う。 

今日はGXRもX100も買わないと思った。

SV-501SE 音質評価 その1

SV-501SEの音質評価をしてみた。「その1」としたのは評価が後日覆ることが有るからだ。短時間でのオーディオ機器の評価は結構難しくて、後日に機器そのものが馴染んで来て改善することのほうが多い。 評価はAH!のNjoe Tjoeb 4000 superbとエジソンの409 Specialを使って行っていることを付記する。 環境が違えば評価は変わるだろう。




SV-501SEは300Bのシングルアンプだ。 初段の6MB8もパワー管の300BもEH製である。EHの真空管は音は柔らか系でボケてるようにも聴こえるがそうではない、柔らかいのだ。 EHは現行球のなかでは安価な部類に入ると思うが、音は柔らかで表現はそこそこ、響きは良い方だ。今回は球は替えていない。

このアンプの音の傾向は柔らかで明るくて万能型のハッピーなサウンド。 中低音が豊かで高音はパンチが有るがやや先が丸い。小型SPを鳴らすのに理想的だ。球を替えると傾向は変わる可能性はあるが、全体に太めの音で繊細感は薄い。球の変化に敏に反応するタイプではない感じ。高価な球をあてがっても費用対効果が現れにくいかもしれない。

音場はあまり広がらない。ボーカル、ラッパ、ギターなど1個1個を混ぜずに前に出してくる音は得意で実に良い音がする。 エコー感はあるが広がる方向ではなく漂う方向に作用する。

周波数特性はあまり広くない。重低音は出ないし、ギターをはじいた時の「ピン」という系の音が尖って聴こえにくい。高音はパンチはあるもののその先の方は緩やかに下っている感じがする。 JENSENのコンデンサをカップリング用にするとこのあたりに効果があるらしいが、そもそも出力トランスが小さめなので周波数的な限界はあるだろう。

しかし全体に11万円という値段を考えるとなかなか良い買い物だと思う。 音に「華」があるし、何より「誰が聞いても良い音」を実現できる。 ただ30万円級のアンプとはHi-fi的な立ち位置が違うので誤解しないほうがいい。ハイエンドの装置と繋げるとがっかりするかもしれない。

調子の上がってきたヒノの300Bに対してでも低音の量感以外はHi-Fi的見方では負けてる。

(たまにはDP2で撮ってみた。フォビオンの透明感が好きだ)

2011年4月8日金曜日

RICOH GXRとFuji X100

このブログではRICOHのGR Digital IIIで撮った写真を貼っている。デジタル一眼はブログ写真に使うには大げさで重いのでなるべく使わない。 最近APS-Cサイズのセンサーを載せた小型一眼が流行っていて、そろそろ欲しいと考えている。

ネットを見てたらGXR vs. X100 みたいな書き込みが見られたが論点がずれてるのではなかろうか。 機器の選定は何をどう撮りたいかで決まるのだ、と思う。 つまり用途で決まるわけでどっちかが良いわけではない。

X100に付いてる万能35mm固定でやや広角の部類に入る。人物撮りの場合は寄ると顔が広がってしまうので自分の場合はどうしても50mmは欲しいだろう。 一方風景撮りの場合は24mmもしくは28mmが欲しくなることが結構ある。

先日来品薄だったFujiのX100だがそろそろ供給されるようになってきた。スペックも良さそうだったので購入の検討も兼ねてビックカメラで触ってきた。

持った瞬間軽いなと思った。昔S5Proを持っていたのでFujiの操作性に違和感は憶えないだろうと思ったが、それよりもファインダーを覗きシャッターを切ったときに憶える奇妙な違和感は何だろう? ネットで見かけた他人が撮った写真は思ったよりハイキーで表現も甘い。絞れば大丈夫らしいが開けて使いたいほうなので困った。光学ファインダーは好きなのだがレンズが35mm固定なことも用途的には今一歩だ。



一方GXRの方には光学ファインダが無くて電子ビューワーをオプションで付ける仕様になっている。たぶんGXRなら液晶画面を見ながら撮影するのだろうと思う。レンズは切れのあるA12シリーズ、28mmと50mmが用意されている。人物中心なら迷わず50mm。これなら大丈夫そうだ。

唯一は高感度耐性。X100の方がかなり優れているらしい。結構悩ましい選択になっている。

ヒノ・オーディオHK-300BSのこと

409 Specialが鳴らないから買ったものの、ヒノ・オーディオHK-300BSとの組み合わせはイマイチだった。WE300Bは使うのがもったいないので曙光の300Bに替えた。Galloに繋げて聴くと中高音は見事に伸びるが声が前に出てこないことがボサノバ好きの自分にはイマイチな理由だ。世間の評判は悪くないし、何より物量が突っ込んである立派なアンプだ。SV-501SEと比べる術もなくこっちの方がつくりは立派だ。


プリ球はいつの場合も全体の音色を左右する。いっそのこと501SEと同じ6MB8ならもっと音は太いだろうに残念だ。ebayを捜してMullardの高信頼管に交換した。音は少し良くなった気がする。

このまましばらくエージングしてからじっくり評価したい。

サンバレーSV-501SE やっと完成

TU-8300は安定している。音は特に尖った所も無く今のところキット屋さんのKit LS3と組み合わされていて別な場所で無難に仕事をこなしているが、実のところこの組み合わせではもう少し高音が抑えられた方がいいというか、もうちょっと音が太くなってくれたほうがいい。たぶんKit LS3の高音が強いからだろう。

それが解消できないかと思い少し前に購入したSV-501SEが未完成のまま放置してあった。それで今回の409との組み合わせはヒノ・オーディオのHK-300BS(WE300仕様)を購入した。放置してあったのは完成間際の調整で抵抗から煙が出たからだ。中学生のころからやってるはんだ付けには自信があったし配線ミスも考えられないのに・・・それなのに煙がでたのだ。それでメゲていた。


しかし放置され座布団の上に裏返しにされたままのSV-501SEのまわりにいろんなものが集まって部屋が汚くなってきたし、嫁から布団を干すのに部屋を横切れないという暗黙のクレームも感じていたので、実は先週末に再度完成に挑戦した。

抵抗器を新しいのに交換して念入りに配線チェックし、半田も一部抑え直して、再度電源を入れた。結局は同じように抵抗器から煙が出た。それも試験のために電源を入れた時は何にも起こらず、電源SW切った瞬間にでるのは前回と同じだった。

やや暗い気持ちで取り説をもう一度読み直したら、テストでは真空管を挿さない無負荷状態なので電源SWを切ったとき、抵抗器表面の塗料が熱で燃えて煙が出ることが有るが「気にするな」と書いてあった。 ならば最初から抵抗器を2Wから5Wくらいのものに替えておいてよね。

音出しをして思った、「キット屋さんの音作りはうまいな」。初段の6MB8は音が太い。EHの300Bはやや細いはずだがアンプ全体としては音はドンシャリで柔らかい。小型SPを上手に鳴らすに違いない。TU-8300と交換してKit LS3と組ませてみたいと思った。

2011年4月1日金曜日

耳が・・・ 409 Special いいじゃん

409 Specialがうまく鳴らないのはアンプがいけないのだ。そう思って300Bのシングルアンプを用意した。どうせならWestern Electricの300Bがいいだろう、と思ったので、ヒノ・オーディオHK-300BS(WE300仕様)の中古品を買った。



ずっと聴いてましたよ。一週間夜も昼もね。でもいろいろ不満が残ったわけで、せめてもの救いはボサノバやギターソロなんかは合ってました。でも今井美樹は悲しくなるくらい音がカーカーしてた。

次のアンプを買うか、409を諦めるかなどと考え始めていたわけ。音のエジソン、嘘つきだね。

最後に元の組み合わせのOCTAVE V40SEに戻してみた。あれ・・・耳が慣れたせいもあって、これいいかも。問題だった高音も出るしカーカーしなくなった。いいじゃん、特に古めの音源はすごくいい。GalloのRefernce IIIと比べても帯域が狭い代わりに中域の音は実に味が有って、こういうのも有りだと思えてきた。音のエジソン嘘つかなかったな・・・・

今はエルトンジョンを聴いているけど、結構イケてます。バンザーイ。

しかしここで大きな発見をした。それは今まで以上にV40SEの音が良いことを再認識したとともに、自分に取っての良いSP選びの基準みたいなものが崩れ、実は味わいというものの方が大変大事だと知った。世の中には平面バッフルに古いユニット付けて鳴らしている人も結構いるのだが、気持ちの一端がわかった気がした。